執筆:CoinTradeコラム編集部

👤 こんな人におすすめ
  • ステーキング報酬に税金がかかるのか知りたい方
  • 確定申告が必要かどうか判断したい会社員・個人事業主の方
  • 税金の計算方法を具体例で確認したい方
  • 2026年以降の税制改正でステーキングへの影響を知りたい方
📋 この記事の結論

ステーキング報酬は「受け取った瞬間」に課税対象となる雑所得です。売却前でも申告が必要なケースがあるため、受取時の時価を記録しておくことが重要です。会社員なら雑所得の合計が年20万円超で確定申告が必要になります。

ステーキングで暗号資産の報酬を受け取ったとき、「まだ売っていないから税金はかからない」と思っていませんか。実はこれは大きな誤解です。本記事では、ステーキング税金の基本から計算方法・確定申告の手順・節税ポイントまでを、CoinTrade編集部がわかりやすく解説します。

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ステーキング報酬に税金はかかる?基本をおさえよう

ステーキングとは、保有する暗号資産をブロックチェーンネットワークに預けることで報酬を得る仕組みです。ステーキングの仕組みについてはこちらの解説ページも参考にしてください。

結論から言うと、ステーキング報酬には税金がかかります。国税庁の暗号資産に関するFAQによれば、ステーキング・マイニング・レンディングで得た報酬は、いずれも所得税の課税対象として「雑所得」に区分されます。

雑所得は「総合課税」の対象です。給与所得などほかの所得と合算して課税所得が計算されるため、年収が高い人ほど税率も高くなります。住民税を含めると、最大で税率が55%に達することもあります。

💡 ポイント

暗号資産を「保有しているだけ」では課税されません。ステーキング報酬を受け取った時点、または報酬として受け取った暗号資産を売却・交換した時点で課税対象となります。

課税されるタイミングはいつ?

ステーキングには課税タイミングが2回あります。ここが多くの人が見落とすポイントです。

① 報酬を受け取った瞬間(時価で課税)

ステーキング報酬として暗号資産を受け取った時点で、その日の市場価格(時価)で円換算した金額が「雑所得」として課税対象になります。まだ売却していなくても、受け取った瞬間に所得が確定します。

例:1ETHを報酬として受け取った日の時価が30万円 → その30万円が雑所得として計上される。

② 受け取った報酬を売却・交換したとき(二重課税の構造)

受け取り時に計上した時価が「取得原価(簿価)」となります。その後、値上がりして売却した場合、売却価格と取得原価の差額が追加で課税対象になります。

⚠️ 注意:二重課税に見える理由

例えば「30万円で受け取ったETHが40万円に値上がりして売却した場合」、報酬受取時の30万円と売却益10万円の合計40万円が課税対象です。これが「二重課税」と呼ばれる理由ですが、仕組み上は受取益と売却益の2つの所得を正しく申告しているにすぎません。

確定申告は必要?自分のケースを確認しよう

ステーキング報酬を含む暗号資産の所得が一定額を超えると、確定申告が必要です。会社員か個人事業主かで基準が異なります。

会社員・給与所得者の場合

給与・退職所得以外の所得(ステーキング報酬を含む雑所得)の合計が年間20万円を超えると、確定申告が必要です。

個人事業主・専業主婦・学生の場合

年末調整がないため、ステーキング報酬を含む所得の合計が「基礎控除額48万円」を超えた場合に確定申告が必要です。

属性 確定申告が必要になるライン 備考
会社員・公務員 雑所得合計が年20万円超 給与2,000万円超の場合は別途ルールあり
個人事業主 所得合計が基礎控除48万円超 事業所得と合算して計算
専業主婦・学生(被扶養者) 所得合計が基礎控除48万円超 扶養から外れる可能性に注意
⚠️ 落とし穴:「20万円以下なら申告不要」の例外

医療費控除や住宅ローン控除の適用を受けるために自ら確定申告する場合、ステーキング利益が数千円でも申告書への記載が義務です。「どうせ確定申告するから」という場合は、金額にかかわらず暗号資産所得を忘れずに記入してください。

ステーキング報酬の税金計算方法【具体例あり】

基本の計算式

ステーキング報酬の所得計算は、以下の式で行います。

💡 計算式

雑所得 = 報酬受取時の時価(円換算) × 受取数量 ー 必要経費
※売却した場合はさらに「売却価格 ー 取得原価(受取時の時価)」を加算

具体的な計算例(ETH想定)

ケース:会社員Aさんが1年間で2回ステーキング報酬を受け取り、うち1回分を年内に売却した場合

イベント 日付 数量 時価単価 課税対象額
報酬①受取 10月15日 1 ETH 20万円 20万円(雑所得)
報酬②受取 11月15日 1 ETH 22万円 22万円(雑所得)
売却 12月15日 2 ETH 25万円/枚 8万円(売却益)※

※売却益:売却額50万円 ー 取得原価42万円(=21万円×2枚・総平均法)= 8万円

合計課税対象額:20万円 + 22万円 + 8万円 = 50万円(給与所得と合算して総合課税)

必要経費として計上できるもの

  • ステーキング手数料(取引所に支払うもの)
  • PCやスマホの購入費(ステーキング目的に按分した分)
  • 通信費・電気代(按分計算が必要)

なお、必要経費の按分計算が複雑な場合は、国税庁のウェブサイトを参照するか、税理士への相談をおすすめします。

ステーキングとレンディング:税務上の扱いを比較

CoinTradeではステーキングサービスとレンディングサービスの両方を提供しています。どちらを利用するか検討している方に向けて、税務上の扱いの違いを整理します。

国税庁の見解では、ステーキング・レンディング・マイニングで得た報酬はいずれも「雑所得」として同じ扱いになります。報酬を受け取った時点の時価を収入として計上し、総合課税の対象となります。
項目 ステーキング レンディング
所得区分 雑所得 雑所得
課税タイミング 報酬受取時の時価 利息受取時の時価
必要経費 手数料・通信費等(少額) ほぼ発生しないケースが多い
確定申告の要否 雑所得合計20万円超(会社員) 同左

税務上の扱いはほぼ同一ですが、利回りや対応通貨などのサービス仕様は異なります。詳しくはステーキングサービスレンディングサービスページをご覧ください。

ステーキングの節税ポイント3つ

正しく節税することで、税負担を適法に抑えることができます。以下の3点を押さえておきましょう。

  1. 1年間利益を20万円以内に管理する(会社員の場合)
    ステーキング報酬と暗号資産売買益の合計が20万円以下になるよう年内のポジションを調整すると、確定申告が不要になります。
  2. 2損益通算で課税所得を圧縮する
    ほかの暗号資産取引で損失が出た場合、雑所得の範囲内でステーキング報酬と相殺(損益通算)できます。仮想通貨Aで利益、仮想通貨Bで損失が出た場合、合算して申告が可能です。
  3. 3iDeCo・ふるさと納税で所得控除を活用する
    iDeCoの掛金やふるさと納税の寄付額は所得控除として課税所得から差し引けます。ステーキング報酬で税負担が増える年は、これらの節税手段と組み合わせることが有効です。
⚠️ 節税と脱税は別物です

申告漏れや過少申告は「脱税」となり、延滞税・無申告加算税・重加算税などのペナルティが科される可能性があります。国内取引所は税務署に支払調書を提出する義務があり、ブロックチェーンの取引履歴も追跡可能です。必ず正確な申告を行ってください。

2026年税制改正とステーキングへの影響

 

現行の暗号資産税制では、ステーキング報酬を含む利益に最大55%(所得税+住民税)の税率がかかります。これに対し、2026年3月に国会で税制改正法案が成立し、暗号資産取引を株式投資と同水準の「申告分離課税(一律20.315%)」へ移行することが正式に決定しました。

 

この新税制が施行されれば、税負担が軽減されるだけでなく、損失を翌年以降3年間にわたって繰り越せる「損失繰越控除」も可能になります。これにより、長期的な視点でのステーキング運用がさらに計画しやすくなります。

 
   
⚠️ 新税制の施行は2028年予定です
   

法案は成立したものの、分離課税への完全移行(施行)は2028年(令和10年)1月1日からとなる見込みです。現時点(2026年〜2027年中)では引き続き「総合課税」のルールが適用されるため、変更を待たず正確な申告・納税を行ってください。今後の詳細な動向は金融庁公式サイト等で随時確認できます。

 

確定申告の準備ステップ【CoinTrade活用法】

確定申告をスムーズに行うために、以下のステップで準備しましょう。初めてでもわかる確定申告のやり方ガイドも合わせてご参照ください。

  1. 1CoinTradeから年間取引報告書を取得する
    マイページの取引履歴メニューからCSV形式でダウンロードできます。ステーキング報酬の受取日・数量・時価が記載されています。
  2. 2国税庁の暗号資産計算書に入力する
    国税庁が提供する計算書を使うと、総平均法による取得原価の計算が整理できます。報告書の数値をそのまま入力できます。
  3. 3確定申告書の「雑所得(暗号資産)」欄に記入する
    国税庁の「確定申告書等作成コーナー」から、雑所得として申告します。複数の取引所を使っている場合は合算して入力してください。
  4. 4e-Taxまたは書面で提出する
    申告期間は毎年2月16日〜3月15日です。ステーキング報酬の記録は最低5年間保存しておきましょう。

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よくある質問(Q&A)

Qステーキング報酬を受け取ってもまだ売っていませんが、税金はかかりますか?
はい、課税されます。ステーキング報酬は「売却したとき」ではなく「受け取った瞬間」が課税対象です。受け取り時点の時価(円換算額)が雑所得として計上されます。売却せずに保有し続けていても、受取年に所得として申告が必要です。
Q会社員でステーキング報酬が年15万円ですが、確定申告は必要ですか?
ステーキング報酬を含む「給与・退職所得以外の所得合計」が20万円以下であれば、原則として確定申告は不要です。ただし、医療費控除など他の控除申告がある場合は、たとえ少額でも暗号資産の利益を申告書に記載する義務があります。詳しくは確定申告が必要なケース(会社員向け)もご覧ください。
Q必要経費として計上できるものはありますか?
ステーキング手数料は経費に計上できます。PCやスマホ・通信費・電気代も、ステーキング目的で使用した割合を按分して計上できる場合があります。ただし「按分の根拠」の記録が必要なため、不明な場合は税理士への相談を推奨します。
Q複数の取引所でステーキングしている場合、確定申告はどう書きますか?
すべての取引所のステーキング報酬を合算して申告します。確定申告書の「雑所得(暗号資産)」欄に合計額を記入してください。取引所ごとに年間取引報告書を取得し、報酬額と受取日時点の時価を整理してから申告書を作成すると確実です。
    Q暗号資産の税率が20%に下がるのはいつからですか?    
      2026年3月に税制改正法案が成立し、申告分離課税(一律20.315%)への移行が決定しましたが、施行は2028年1月1日からとなる見込みです。2026年および2027年中は現行の総合課税(最大55%)が適用されますので、これまで通り正確な確定申告と納税が必要です。    
 

まとめ

  • ステーキング報酬は「受け取った瞬間」に時価で課税される雑所得(総合課税)
  • 課税タイミングは「受取時」と「売却・交換時」の2回ある(いわゆる二重課税の構造)
  • 会社員は雑所得合計が年20万円超で確定申告が必要。個人事業主・学生等は48万円超
  • 節税には損益通算・iDeCo・ふるさと納税の活用が有効。ただし正確な申告が大前提
  • 2026年3月に申告分離課税への法案が成立。施行は2028年の見込みのため、現在は現行ルールで申告を
  • CoinTradeの年間取引報告書を活用すると、確定申告の準備が大幅にスムーズになる
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