「BCH」または「ビットコインキャッシュ」という名前を見聞きしたことはあっても、ビットコインと何が違うのか説明できない、という方は少なくないはずです。
この記事では、BCHの成り立ちと特徴、取引の実態、それを支える仕組み、購入までの流れを整理します。
執筆:CoinTradeコラム編集部
※本記事は2026年9月24日時点の情報であり、今後の法改正等により相違が生じることがあります。
BCHとは
BTCのブロックサイズ論争を背景に生まれた暗号資産
BCHは、ビットコインから分岐して生まれた暗号資産です。
2017年8月1日、ビットコインコミュニティ内でのブロックサイズ拡大を巡る論争を背景に、ブロック高478,559で分岐が起きました。
分岐当初のブロックサイズは8MBで、ビットコインの1MBを大きく上回っています。
この分岐は、ビットコイン関連スタートアップのエンジェル投資家だったRoger Verや、マイニング機器メーカーのBitmainといった、ブロックサイズ拡大派の支持を受けて実現しました。
ビットコインとの違いは決裁用途を重視した設計
BCHはSHA-256・PoW・発行上限2,100万枚など、ビットコインと共通する設計の多くを引き継ぎつつ、ブロックサイズ・処理能力・スマートコントラクト機能という3つの点で設計が異なります。
- ブロックサイズ: ビットコインの1MBに対し、BCHは現在32MBまで拡大されています
- 処理能力(理論値): ビットコインの約7TPSに対し、BCHはブロックサイズの拡大により約200TPSまで高められています
- スマートコントラクト機能: ビットコインが基本非対応であるのに対し、BCHは2023年からCashTokensという仕組みで対応しています
| 項目 | BTC | BCH |
|---|---|---|
| ブロックサイズ | 1MB | 32MB |
| 処理能力(理論値) | 約7TPS | 約200TPS |
| スマートコントラクト機能 | 基本非対応 | 2023年からCashTokensで |
BCHの特徴
BTCのブロックサイズ論争から分岐した
ビットコインでは、取引が増えるにつれて手数料の高騰や送金の遅延が課題となっていました。
この課題への対応を巡り、ブロックサイズそのものを拡大すべきだという「ビッグブロック派」と、SegWitやライトニングネットワークといった別の手段で対応すべきだという派閥の間で論争が起きました。
最終的に折り合いはつかず、ビッグブロック派が2017年8月にビットコインから分岐し、BCHが誕生しています。
BCH自体の分裂とBSVの誕生
BCH誕生後もブロックサイズは拡大が続き、2018年には32MBまで引き上げられました。
この過程で、開発を主導するBitcoin ABC陣営と、Craig Wright・Calvin Ayreらが率いるBitcoin SV陣営は、方針を巡って折り合えなくなっていきます。
対立は「ハッシュウォー」と呼ばれるマイニング競争にまで発展し、2018年11月、BCHはさらに分裂し、BCH(現行)とBSV(Bitcoin Satoshi Vision)という2つの暗号資産に分岐しました。
この経緯から、BTC・BCH・BSVという名前が似た3つの暗号資産が共存する状況が生まれ、混同されやすくなっています。
データで見るBCHの現在地
現在の価格が示す位置づけ
※CoinTradeのレートをもとに作成。他社データにもとづく数値と多少の差が生じることがあります。
BCHの価格は、2026年9月23日時点でおよそ54,000円です。
2025年1月以降の値動きを振り返ると、2026年1月11日に期間内の高値となる約103,400円を記録した後、値を下げてきました。
今の水準は、その高値からおよそ47%低い位置にあります。
時価総額シェアで見る存在感
BCHが暗号資産市場全体でどれくらいの規模を持つ銘柄なのか、主要な指標で確認してみましょう。
- 時価総額: 約66.2億ドル(世界21位、CoinGecko調べ)
- 暗号資産全体に占める割合: およそ0.23%(CoinGecko調べ)
- 循環供給率: 発行上限2,100万枚に対しておよそ95.7%(CoinGecko調べ)
時価総額では上位銘柄に及ばないものの、暗号資産市場の中で一定の規模を維持している銘柄です。
BCHを支える仕組み
ブロックサイズの拡大が処理能力を高める
ブロックとは、一定時間ごとに取引をまとめて記録する単位で、ブロックサイズが大きいほど1回に詰め込める取引数が増えます。
ビットコインのブロックサイズが1MBであるのに対し、BCHは32MBまで拡大されているのが特徴です。
この差により、BCHは同じ時間でビットコインより多くの取引を処理でき、送金手数料も低く抑えられやすくなっています。
CashTokensがスマートコントラクト機能を追加する
BCHは当初、決済に特化した設計で、独自のトークン発行やスマートコントラクトには対応していませんでした。
しかし、2023年5月15日、CashTokensという仕組みが導入され、BCH上で独自トークンやNFTを発行できるようになります。
ビットコインと同じUTXO方式の台帳を維持したまま、トークン管理を可能にしている点が技術的な特徴です。
BCHを購入するまでの流れ
口座開設から購入までの流れ
国内でBCHを買う場合は、登録を受けた事業者を通じて売買するのが基本です。
口座を開いて日本円を入金し、金額を指定して注文するという流れになります。
多くの事業者では、小数点以下の細かい単位で注文できるため、数百円といった金額からでも購入できます。
手続きの大枠はどの事業者でも共通で、申し込みから購入までは次の4段階です。
-
1
口座開設を申し込む
スマホアプリや公式サイトからメールアドレスと基本情報を登録します
-
2
本人確認を済ませる
マイナンバーカード等のICチップをスマートフォンで読み取る方式が代表的です
-
3
日本円を入金する
指定された口座への振込などの手段で購入資金を用意します
-
4
BCHを購入する
購入する金額を指定して注文します
CoinTradeでBCHを購入する流れ
CoinTradeは株式会社マーキュリーが運営する暗号資産のサービスで、BCHを含むさまざまな暗号資産を取り扱っています。
口座開設から本人確認、日本円の入金、売買までがアプリのなかで完結する点が特徴です。
購入のタイミングに迷う方向けに、積立機能も実装されており、購入のタイミングを分散させつつ、長期目線でBCH投資に挑戦することも可能です。
よくある質問
QBCHとBTCは同じものですか?
名前が似ていますが、BCHは2017年にビットコインから分岐した別の暗号資産です。
QBCHとBSVは何が違いますか?
BCHは2018年11月、開発方針の対立からさらにBSV(Bitcoin Satoshi Vision)に分裂しました。BCHはBitcoin ABC陣営が、BSVはCraig Wright・Calvin Ayreらの陣営が引き継いでいる、それぞれ別の暗号資産です。
QBCHのブロックサイズはなぜBTCより大きいのですか?
BCHは、ビットコインのブロックサイズ拡大を巡る論争から誕生した経緯があり、当初から大きなブロックサイズを採用しています。現在はBTCの1MBに対し、BCHは32MBです。
QBCHに発行上限はありますか?
発行上限は2,100万枚とBTCと同じで、現在の循環供給量はそのおよそ95.6%です。
QBCHの取引で利益が出た場合、税金はどうなりますか?
現在は、原則として雑所得に区分され、総合課税の対象です。給与などほかの所得と合算され、5%から45%の累進税率に住民税10%が加わります。2028年1月からは分離課税へ移行する見通しがあり、詳しくは暗号資産の分離課税とはで解説しています。
まとめ
- BCHは2017年8月にビットコインから分岐して誕生した暗号資産
- ブロックサイズを拡大し、決済用途での処理能力を優先する設計になっている
- 2018年11月にはBCH自体もさらに分裂し、BSVという別の暗号資産が生まれた
- 発行上限2,100万枚のうち循環供給量は既に95.6%を占めている
- 2023年導入のCashTokensにより、スマートコントラクトやトークン発行にも対応した
- CoinTradeなら口座開設からアプリ内で完結し、積立を使えば少額から始められる