「ビットコイン関連株」という言葉を目にしても、具体的にどんな企業を指すのか、株価がビットコインとどう連動するのかはつかみにくいかもしれません。この記事では、関連株の分類から「本命株」と呼ばれる銘柄の特徴、値動きの仕組み、株とビットコインの税制の違い、そして関連株以外でビットコインを直接保有する方法までを解説します。
執筆:CoinTradeコラム編集部
※本記事は2026年7月28日時点の情報であり、今後の法改正等により相違が生じることがあります。
ビットコイン関連株の定義と分類
ビットコイン関連株とは、事業内容や保有資産を通じてビットコインの動向と関わりを持つ、企業の株式を指します。かかわり方は一様ではなく、主に3つの事業内容に整理できます。
取引所や決済・保管を担う企業
1つ目は、暗号資産交換業者として売買を仲介したり、ビットコインの決済・保管(カストディ)業務を手がけたりする企業です。ビットコインを取引や資産管理の対象として扱う事業そのものが収益源になっている点が特徴といえるでしょう。
代表例として、米国の暗号資産交換業者であるコインベース・グローバル(Coinbase Global)や、デジタル資産関連サービスを手がけるギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)が挙げられます。これらの企業の業績は、ビットコインの取引量や市場全体の活況度合いに左右されやすい傾向があります。
資産としてビットコインを保有する企業
2つ目は、自己資本でビットコインを取得し貸借対照表上の資産として計上する企業で、企業の信用力を活用して積極的にビットコインを取得する企業と、本業で得た余剰資金の一部を長期的な価値保存やインフレヘッジの目的で振り向ける企業の両方が含まれます。
前者の代表例が米国のストラテジー社(Strategy、旧MicroStrategy)や日本のメタプラネットで、後者の例としてはテスラ(Tesla)が挙げられます。ストラテジー社は2020年8月に2億5,000万ドルの初回購入を行い、この種の戦略が広がる先駆けとなりました。
マイニング事業を営む企業
3つ目は、ビットコインの採掘(マイニング)を本業とし、その報酬として得たビットコインを保有し続ける企業です。採掘専用の設備に継続的な投資を行いながら、得られたビットコインをすぐに売却せず資産として保有してきました。
代表例として、米国のMARA Holdings(旧マラソン・デジタル)やライオット・プラットフォームズ(Riot Platforms)が挙げられ、これらの企業の収益は採掘によって得られるビットコインの量と、その時々の市場価格の両方から影響を受けます。
「本命株」と呼ばれる銘柄の特徴
ビットコイン関連株の中には、「本命株」と呼ばれることがある銘柄も存在します。ただし本命株という呼び方は、証券会社等の用語集で定義されるような公式な分類ではなく、テーマ株を語る際に個人投資家の間で使われることがある表現です。
保有量の大きさで注目される企業
1つ目の共通点は、保有するビットコインの量の大きさです。BitcoinTreasuriesによると、世界1位は米国のストラテジー社で84万3,775BTC、日本企業ではメタプラネットが4万3,000BTCで最多となっており、世界でも第3位に位置しています。
保有量の規模が大きいほど、ビットコインの動向との関わりが強い銘柄として意識されやすいといえるでしょう。
価格の連動性が意識される企業
2つ目は、株価とビットコイン価格の連動性です。CoinTradeが2025年8月に公表した独自レポート「ビットコイン・トレジャリー戦略とは?」によれば、ストラテジー社は2024年1月から2025年6月の分析期間でビットコイン価格との相関係数が0.67、ベータ値が1.51と算出されました。
ベータ値が1を上回ることは、ビットコインが1%値動きした際に株価がそれ以上に反応しやすい、値動きの増幅装置のような性質を持つことを意味します。
独自の戦略で評価される企業
3つ目は、企業固有の戦略や市場からの期待によって評価される企業です。同レポートによると、メタプラネットは2024年6月から2025年6月の分析期間で相関係数が0.11にとどまり、統計的にはビットコイン価格とほぼ無相関という結果でした。
それにもかかわらず株価の値動きの大きさ(標準偏差)はビットコインを上回っており、株価がビットコイン価格そのものよりも、同社の調達戦略や市場の期待に強く左右されていた可能性が指摘されています。
「本命株」でも変わりうる市場の評価
「本命株」と呼ばれる銘柄でも、市場からの評価は変動することがあります。メタプラネットの事例では、この評価が短期間で大きく変わりました。
保有するビットコインの価値を上回って評価された時期
mNAV倍率(企業の時価総額を、保有するビットコインの時価総額で割った指標)が1倍を上回るほど、市場は保有するビットコインの価値以上の期待をその企業に寄せていることになります。
CoinTradeの同レポートによれば、2025年7月21日時点でストラテジー社のmNAV倍率は1.667倍(保有BTC価値に対し66.7%のプレミアム)、メタプラネットは3.138倍(同213.8%のプレミアム)と算出されており、メタプラネットの評価の高さが際立っていました。この高いプレミアムの背景には、同社が掲げていた継続的なビットコイン調達への期待が株価を押し上げていたとの分析があります。
評価が反転した2026年7月の状況
この高い評価は、2026年7月に大きく反転しました。ビットコインの価格が2025年10月につけた高値(1BTCあたり約12万6,000ドル)から、2026年7月時点で6万5,000ドル前後まで下落する局面で、メタプラネットのmNAV倍率は2026年7月時点で0.85程度まで低下しています(※1)。
この結果、保有するビットコインの評価額に対して大きな含み損を抱える状況になったと報じられています。しかし、同社のサイモン・ジェロヴィッチCEOはX(旧ツイッター)上で「ビットコインへの確信は揺らいでいない」と述べ、保有継続の方針を示しました。
国内では保有していた暗号資産を全量売却する方針を決定した企業(コンヴァノ)も現れたほか、資産運用会社ヴァンエックの調べによると、トレジャリー戦略を縮小・撤退した企業は少なくとも20社にのぼるとされています。
「本命株」と呼ばれる銘柄であっても、株価の評価水準は変動しており、将来の株価や評価を保証するものではありません。個別企業の経営判断や資金調達の状況によって、株価がビットコイン価格以上に大きく動く場合もあります。
ビットコイン関連株を保有する際の税制
ビットコイン関連株を保有する場合と、ビットコインそのものを直接保有する場合とでは、税金の扱いも異なります。
上場株式とビットコインで異なる税金の仕組み
ビットコイン関連株は上場株式であるため、売却して得た利益(譲渡益)や配当には、申告分離課税として税率20.315%が一律に適用されます。一方、ビットコインを直接売却して得た利益は、2026年7月時点では総合課税の雑所得として扱われ、所得の大きさに応じて最大55%の累進税率が課されます。
所得が大きくなるほど、この税率の差は実効的な負担の差として表れやすいでしょう。なお、2026年度の税制改正大綱では暗号資産を申告分離課税(20.315%)とする方針が示されており、今後の金融商品取引法改正を経て2028年1月ごろの適用開始が見込まれています。
NISA制度を使える範囲の違い
新NISA制度では、国内の上場株式であるビットコイン関連株が、成長投資枠とつみたて投資枠を合わせて年間360万円まで非課税で投資できる対象になり得ます。一方、ビットコインなどの暗号資産そのものは、NISAの対象に含まれていません。非課税制度を活用できるかどうかも、関連株と現物保有を比べるうえで押さえておきたい違いといえます。
ビットコイン関連株には、対象企業による新株発行など資金調達に伴う希薄化や、経営判断そのもののリスクが、ビットコイン本体の価格変動リスクに上乗せされる場合があります。
ビットコインを直接保有する方法
ビットコイン関連株は、あくまで企業を介した間接的な関わり方です。ビットコインそのものを直接保有したい場合は、暗号資産交換業者を通じて購入するという方法もあります。
小さな単位から購入できる
ビットコインは、株式のように1株単位でまとめて購入する必要がなく、小数点以下の細かい単位から購入できます。関連株を通じて間接的に関わるだけでなく、対象となる資産そのものを少しずつ保有するという選択肢もあるでしょう。
CoinTradeでビットコインを購入するまでの流れ
CoinTradeでも、少額から保有する利用者が中心です。2026年7月時点の保有残高データを見ると、保有者の8割超は残高が1万円相当に満たない少額にとどまり、中央値はおよそ1,000円相当でした。まとまった資金を用意できなくても、無理のない金額から現物を保有し始められます。
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1
メールアドレスを登録する
届いた案内に沿って、パスワードなどの初期設定を進めます。
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2
本人確認を行う
スマートフォンで本人確認書類を提出すると、翌営業日を目安に審査が完了します。
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3
日本円を入金する
指定された口座への銀行振込で、購入に充てる資金を入金します。
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4
ビットコインを購入する
金額を指定して購入します。継続して購入していきたい場合は、積立を設定することも可能です。
よくある質問
Qビットコイン関連株にはどのような会社が含まれますか?
暗号資産交換業者として売買を仲介したり、ビットコインの決済・保管を手がけたりする企業、自己資本でビットコインを取得し保有する企業、ビットコインの採掘(マイニング)を本業とする企業などが含まれます。事業内容によって、株価とビットコイン価格との関わり方も変わってきます。
Q「本命株」と呼ばれる銘柄には、どのような共通点がありますか?
保有するビットコインの量が多いこと、株価とビットコイン価格の連動性が意識されやすいこと、企業固有の戦略や市場の期待が株価に強く影響することなどが挙げられます。ただし「本命株」自体は公式な分類ではなく、個人投資家の間で使われることがある呼び方です。
Q「本命株」と呼ばれる銘柄の株価は、ビットコインの価格とどのくらい連動しますか?
企業によって差があります。2024年から2025年の分析では、米国のストラテジー社は相関係数0.67、ベータ値1.51とビットコイン価格との連動が強かった一方、メタプラネットは相関係数が0.11にとどまり、株価は企業の戦略や市場の期待により強く左右される傾向が見られました。
Qビットコイン関連株に投資する場合、税制はビットコインを直接保有する場合とどう違いますか?
上場株式であるビットコイン関連株の譲渡益には、申告分離課税として一律20.315%の税率が適用されます。一方、ビットコインを直接売却した利益は2026年7月時点では総合課税の雑所得となり、最大55%の累進税率が適用される点が異なります。
Q株を通さずにビットコインを直接保有する方法はありますか?
ビットコインは1枚単位ではなく小数点以下の細かい単位から購入できるため、まとまった資金がなくても暗号資産交換業者を通じて現物を保有できます。CoinTradeでもオンラインで口座開設から購入まで手続きが完結します。
まとめ
- ビットコイン関連株は、取引所運営・資産保有・マイニングなど事業内容によって性質が異なる
- 「本命株」は公式な分類ではなく、保有量や連動性、企業戦略への注目から使われる呼び方
- ストラテジー社はビットコイン価格との相関が強く、値動きの増幅装置のような性質を持つ
- メタプラネットは2025年に高いプレミアムがついたが、2026年7月時点ではディスカウントへ転じている
- 関連株の譲渡益は分離課税20.315%、ビットコイン本体は現時点で雑所得として最大55%が適用される
- 関連株を介さず、少額から現物のビットコインを直接保有するという選択肢もある
※1 本記事に記載の価格・保有量・財務指標等の数値は、記載した時点の参考値です。