暗号資産は1日のうちでも値動きが大きく、その差を狙うデイトレードに関心を持つ方は少なくありません。一方で、売買の回数が増えるほど手数料や税金の計算といった負担も積み上がります。この記事では、暗号資産(仮想通貨)のデイトレードの仕組みと他の手法との違い、値動きが注目される背景、そして見落としやすいリスクと税金の扱いまでを解説します。
執筆:CoinTradeコラム編集部
※本記事は2026年7月31日時点の情報であり、今後の法改正等により相違が生じることがあります。
暗号資産のデイトレードとは?仕組みと時間軸
暗号資産(仮想通貨)のデイトレードとは、買った暗号資産をその日のうちに売却し、1日で取引を完結させる手法です。暗号資産の市場は夜間も動き続けるので、どこで1日を区切るかは自分で決めなければなりません。
判断のもとになるのは、チャートの値動きから傾向を読み取るテクニカル分析です。数日から数か月の推移を追う手法と違い、1日のうちの細かな上下を見ながら売買の時機を判断していきます。
保有する期間が手法ごとに分かれるのは、何を利益の源泉と考えるかが違うためでしょう。デイトレードより短い間隔で売買するのがスキャルピングで、数秒から数分のうちに取引を繰り返し、わずかな値動きを積み重ねます。反対に数日から数週間ほど持ち続け、大きな値動きの波をとらえる手法がスイングトレードです。
| 手法 | 保有期間 | 1日の |
損益が |
|---|---|---|---|
| スキャルピング | 数秒〜数分 | 数十回以上 | 非常に |
| デイトレード | 当日中に |
数回〜十数回 | 多く、日ごと |
| スイングトレード | 数日〜数週間 | 0〜1回程度 | 少なく、まと |
暗号資産がデイトレードで注目される理由
暗号資産がデイトレードの対象として語られる背景には、この資産ならではの条件があります。取引できる時間の長さ、1日に生じる価格差、銘柄ごとの売買の成立しやすさの3点です。
24時間365日動き続ける市場
暗号資産の市場は、平日の日中に取引が限られる株式と違って24時間365日動き続けます。国内の証券取引所は取引時間が定められており、土日や祝日は売買できません。
取引時間の区切りがないため、深夜でも休日でも値動きが生まれます。仕事の後に相場へ向かえる一方、市場が閉じない分だけ値動きから離れる時間を自分で決める必要が出てきます。
1日のうちに生じる値動きの幅
1日のうちに数パーセント動くことが珍しくない点も、暗号資産の値動きの特徴です。株式には1日の変動を制限する値幅制限がありますが、暗号資産にこうした上限は設けられていません。
同じ日のうちに買値と売値の差が生まれやすいため、短い時間軸でも利益を狙う余地が生まれます。ただし値動きの幅の大きさは、そのまま損失が膨らむ幅の大きさでもあります。
銘柄ごとの出来高の差
売買したい価格で取引が成立するかどうかは、銘柄ごとの出来高に左右されます。出来高とは一定期間に売買された数量のことで、少ない銘柄では希望する価格の相手が見つかりません。
ビットコインやイーサリアムのように取引量の多い銘柄なら、想定した価格の近くで売買を終えやすくなります。取引量が少ない銘柄では、売りたいときに買い手がつかず、想定より不利な価格で取引が成立することもあります。
デイトレードで生じやすい負担とリスク
取引の回数が多い手法には、その回数ぶんだけ負担が積み上がっていきます。資産が減る経路、利益が目減りする経路、生活面への影響という3つの側面に分けられます。
損失が膨らみやすい構造
売買の回数が増えるほど、判断を誤ったときの影響も積み上がります。1回で狙う値幅が小さいため、1度の大きな失敗が何度分もの利益を打ち消してしまう場合があります。
元手を超える金額を動かせるしくみは、損失の幅をさらに広げるでしょう。証拠金を預けて手持ち資金の数倍を売買できるレバレッジでは、利益が倍になる一方、損失も同じ倍率で拡大します。
手数料とスプレッドの影響
取引のたびに発生するコストは、回数の多い手法ほど利益を削ります。売買手数料に加えて、買う価格と売る価格の差であるスプレッドも実質的なコストとして効いてきます。
スプレッドは手数料と違って明細に金額として現れないため、負担していることに気づきにくいかもしれません。1回あたりの差が小さくても、1日に何度も売買すれば合計は無視できない大きさになります。
時間と精神面への負担
値動きを追い続ける時間の確保は、デイトレードで最も見落とされやすい負担です。画面を見ている間しか判断ができないため、仕事や家庭の時間と両立させるのは簡単ではありません。
値動きを長く見続けると、判断の基準そのものが短期に寄っていきます。少しの下落で不安になって売り、その後の反発を見て買い直す行動を繰り返せば、コストだけが積み上がるでしょう。
取引回数が増えたときの税金
デイトレードは取引の回数が多いため、税金の扱いが大きな負担になります。暗号資産の利益は現在、原則として雑所得に区分され、給与などの他の所得と合算して課税されます。
計算の手間も回数に比例して重くなるでしょう。売却するたびに損益が確定するため、取引の件数がそのまま計算対象になります。給与所得者の場合、年間の雑所得が20万円を超えれば申告の義務が生じます。
必要書類や計算の流れは暗号資産の確定申告のやり方で詳しく取り上げました。この扱いは、進行中の制度改正で変わる方向が示されています。
2026年3月31日に所得税法等の一部を改正する法律が公布され、前提となる金融商品取引法と資金決済法の改正法も同年7月15日に成立しました。規制の中心が資金決済法から金融商品取引法へ移ることで、暗号資産は投資対象の資産として株式に近い扱いへ近づきます。改正の全体像は暗号資産の分離課税とは?2028年施行の新税制で詳しく扱っています。
| 項目 | 現行制度(雑所得) | 新制度(申告分離課税) |
|---|---|---|
| 税率 | 総合課税で |
一律20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税) |
| 損失の |
認められない | 3年間の |
| 適用時期 | 現在の |
2028年1月1日以後の |
| 対象範囲 | すべての |
暗号資産取引業者を |
無理のない範囲で暗号資産を始める
暗号資産(仮想通貨)のデイトレード以外にも、この資産に触れる方法は用意されています。画面を見続ける時間や取引ごとの損益計算を抱えたくない場合、購入の回数を絞る考え方が向いているかもしれません。
購入時期を分散する積立という考え方
値動きを見て売買の時機を選ぶのではなく、あらかじめ決めた間隔で定期的に買い付けるのが積立という考え方です。毎月など一定の間隔で同じ金額を買い進めるため、価格が高い時期と低い時期をならして保有量を増やせます。
画面に張り付く時間を用意できない方でも続けやすい点が、デイトレードとの大きな違いになるでしょう。取引の件数が少なければ損益を確定させる回数も抑えられ、年間の集計の手間も小さくなります。積立の詳しい進め方は暗号資産の積立とは?仕組みと始め方でまとめました。
CoinTradeで口座開設から積立設定まで
CoinTradeを運営する株式会社マーキュリーは、金融庁の登録を受けた暗号資産交換業者です。日本暗号資産等取引業協会をはじめとする業界団体にも加入しました。
少額から自動で買い付けを続けられるCoinTradeの積立に対応しており、ETHなど主要な銘柄のステーキングも利用できます。保有したまま報酬を受け取る運用にも広げられるため、売買を繰り返さずに資産を動かせます。
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1
メールアドレスを登録する
受信できるアドレスでアカウントを作成します。パスワードは他と使い回さないものを用意します。
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2
本人確認の書類を提出する
スマートフォンで本人確認書類のICチップを読み取る方法が主流になっています。提出後は事業者側で確認が行われます。
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3
日本円で購入資金を入金する
本人確認の完了後に資金を入れます。まずは値動きに慣れる範囲の金額から始められます。
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4
積立の金額と銘柄を設定する
毎月の購入額と対象の銘柄を指定すれば、以降は自動で買い付けが続きます。
よくある質問
Q暗号資産(仮想通貨)のデイトレードとはどのような手法ですか?
買った暗号資産をその日のうちに売却し、1日で取引を完結させる手法です。暗号資産の市場は夜間も止まらないため、どこで1日を区切るかを自分で決めながら値動きを追う時間が必要になります。
Q暗号資産がデイトレードで注目されるのはなぜですか?
取引できる時間が長く、1日に生じる値動きの幅も大きいためです。銘柄ごとの出来高にも差があり、取引量の多い銘柄ほど想定した価格で売買を終えやすくなります。
Qデイトレードにはどのようなリスクや負担がありますか?
資産が減る経路、コストによる目減り、時間と精神面の負担の3つがあります。元手を超える金額を動かすしくみでは損失も拡大し、手数料とスプレッドは回数ぶん積み上がります。
Qデイトレードで取引回数が増えると税金の計算はどうなりますか?
売却するたびに損益が確定するため、取引の件数がそのまま計算対象の件数になります。現在は雑所得として総合課税され、損失を翌年へ繰り越すこともできません。
Qデイトレード以外に暗号資産を始める方法はありますか?
購入の時期を分けて一定額を買い付ける積立という方法があります。売買の回数が絞られるので、値動きを追う時間も年間の損益計算の手間も抑えられます。
まとめ
- デイトレードは、買った暗号資産を当日中に売却し、翌日へ取引を持ち越さない手法
- 24時間動く市場、1日数パーセントの値動き、銘柄ごとの出来高の差が注目される背景
- 値動きの幅の大きさは損失が膨らむ幅でもあり、手数料とスプレッドも回数ぶん積み上がる
- 利益は現在雑所得として総合課税され最高税率55.945%、2028年以降は20.315%の申告分離課税へ移る見通し
- 購入時期を分ける積立なら、値動きを追う時間と年間の損益計算の手間を抑えられる