この記事はこんな方におすすめ!

  • 「機関投資家がビットコインを買っている」というニュースの意味を知りたい方
  • ETFや企業のビットコイン保有の実態を具体的な数字で知りたい方
  • 機関投資家の参入がビットコインの価格にどう影響するか知りたい方
  • 巨額の資金が動く市場で、個人としてどう向き合えばよいか知りたい方

ニュースやSNSで「機関投資家がビットコインを買っている」という言葉を見かけても、それが具体的に誰の、どのような動きを指すのか、自分の資産にどう関係してくるのかは分かりにくいものです。この記事では、ビットコインに機関投資家が参入した経緯、2026年時点における保有動向の最新情報、価格への影響、そして個人投資家としての向き合い方を解説します。

執筆:CoinTradeコラム編集部

目次

    ビットコインに機関投資家が参入した経緯

    ビットコインは、登場から長らく個人投資家が中心となって取引される市場でした。この状況が大きく変わる転機になったのが、2024年に起きた出来事です。

    現物ビットコインETFの承認

    米国の証券取引委員会(SEC)は、2024年1月10日に複数の現物ビットコインETFの上場・取引を承認しました。承認を受けたETFは翌1月11日から取引が始まり、初日の取引高は46億ドルにおよびました(※1)。

    このETFが登場した意味は、ビットコインそのものを保有せずに、証券口座で買える金融商品としてその値動きに投資できるようになったことです。年金基金や保険会社、ヘッジファンド、投資顧問会社といった機関投資家にとって、ETFは既存の証券の枠組みで扱える金融商品です。暗号資産交換業者に直接口座を開いて秘密鍵を管理する必要がないため、既存の運用ルールや社内の承認手続きを大きく変えずにビットコインへの投資を検討できるようになったと考えられます。実際、ETFへの資金の出入りは、後の章で見るように機関投資家の動向を映す指標として使われてきました。

    機関投資家とは別に広がる事業会社の保有

    ETFとは別の経路でも、大口の資金がビットコイン市場に入ってきています。その代表例が、米国のStrategy(旧MicroStrategy)です。同社は2020年からビットコインの取得を続けており、自己資金による保有を財務戦略の中心に据えた先駆けとなりました。Strategyのように、自社の資産としてビットコインを保有する企業は「ビットコイントレジャリー企業」と呼ばれており、以降、同様の戦略を採る企業が世界各地に広がっています。

    2026年の機関投資家の動向

    前の章で見た2つの経路、つまりETFを通じた機関投資家自身の動きと、事業会社による保有について、それぞれの最新の規模を確認します。

    現物ETFに集まる資金規模

    現物ビットコインETFの中で最大の規模を持つのが、BlackRockの「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」です。IBITの運用資産は2026年7月時点で約490億ドルに達しています(※2)。

    この規模は、数多くの機関投資家による買い増しが積み重なった結果であり、証券口座を経由した資金だけで数百億ドル単位がビットコインに流れ込んできたことを示しました。

    保有者の内訳に見える増減の違い

    ETF全体の規模だけでは、機関投資家の動きまでは分かりません。参考になるのが、フォーム13Fを集計した「Bitcoin 13F Q1 2026 Report」です(※3)。

    同レポートによると、報告義務のある機関投資家全体のビットコインETF保有量は、2025年第4四半期の31.3万BTCから2026年第1四半期には26.1万BTCへと17%減少しました。保有額も274億ドルから178億ドルへ35%縮小し、ETF全体に占める機関投資家の保有シェアも24.7%から20.8%に下がっています。

    業態ごとの動きを見ると、増減の方向は分かれました。投資助言会社(アドバイザー)は前期比では減ったものの、前年同期比では増加しており、レポートはこれを「構造的な長期保有」の姿勢と位置づけています。銀行は前期比・前年同期比のいずれも増加しました。一方、ヘッジファンドと証券会社は大きく削減しており、今回の減少の大半はこの2つの業態が占めています。業態ごとの詳しい数字は、次の表のとおりです。

    業態 2025年Q4→2026年Q1の保有量 主な動き
    アドバイザー 15.03万BTC(前期比-5.9%、前年同期比+20%) 構造的な長期保有
    銀行 1.52万BTC(前期比+115%、前年同期比+339%) JPモルガン・ウェルズファーゴが増加、シティグループが新規参入
    ヘッジファンド 3.14万BTC削減(前期比-39%) 主な売り手
    証券会社 1.88万BTC削減(前期比-53%) モルガン・スタンレーが全売却
    政府系 0.83万BTC(前期比+15%) アブダビのムバダラ等が増加

    ※CoinShares「Bitcoin 13F Q1 2026 Report」(2026年6月3日公表)にもとづく

    事業会社の保有拡大と年金基金の検討動向

    ここからは、事業会社と年金基金という、機関投資家とは異なる大口の主体の動きを確認します。

    Strategyは2026年8月3日時点で84万2,138BTC(約547億ドル相当)を保有する、企業として世界最大のビットコイン保有者です(※4)。日本でも同様の動きが広がり、東証プライム上場のメタプラネットは2026年7月2日、2026年第2四半期に2,823BTCを追加取得したと発表しました(※5)。これにより、累計保有量は4万3,000BTCに達し、企業として世界3位の保有規模となっています。

    年金基金にも、関心は広がっており、日本のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は2024年3月19日、資産多様化に向けた調査の一環として、ビットコインや金への情報提供を求めました(※6)。

    機関投資家の参入が価格に与える影響

    資金流入が買い需要として働く場面

    機関投資家の資金がビットコインの価格にどう影響するかは、一方向だけでは説明できません。ETFに資金が流入する局面では、運用会社は集めた資金に応じてビットコインを買い付ける必要があります。前の章で見たIBITの運用資産が約490億ドルに達しているように、この買い需要が積み重なることで、価格を支える働きをしてきました。

    保有縮小や大口売却が下落圧力になる場面

    機関投資家が保有を減らす局面では、その売却がそのまま供給として市場に出ることになります。前の章で示したように、2026年第1四半期にはヘッジファンドや証券会社が急速に保有を減らしました。こうした大口の売却は、短期的な値動きを大きくする要因になります。機関投資家の参入は、必ずしも値動きを小さくするとは限りません。むしろ、大口の売買がボラティリティを高める場面もあります。

    CoinTradeで始めるビットコイン投資

    機関投資家の動きに振り回されない考え方

    機関投資家が数十億ドル規模でビットコインを売買しているというニュースを見ると、個人にはとても対抗できないと感じるかもしれません。しかし、個人投資家が機関投資家と同じ規模で市場に参加する必要はありません。

    購入するタイミングを一度に決めず、時間を分けて少しずつ買う方法は、ドルコスト平均法と呼ばれています。価格が高いときは少なく、安いときは多く買うことになるため、一回あたりの購入価格が平準化される仕組みです。機関投資家の大口の売買によって短期的に価格が大きく動いても、少額を継続的に積み立てる方法であれば、影響が及ぶのは一回分の購入だけです。

    CoinTradeの積立データに見る個人投資家の実態

    個人投資家が実際にどのくらいの規模でビットコインを取り扱っているかは、CoinTradeの積立設定データから確認できます(※7)。

    積立設定のうち、ビットコインを選んでいるものは60.1%にあたり、取扱銘柄の中で最も多くなっています。また、積立額は最小500円、中央値は1,000円で、月1,000円以下の設定が72.7%を占めていました。

    ポイント

    CoinTradeの積立設定では、ビットコインが最も選ばれている銘柄です。積立額は中央値1,000円で、7割超が月1,000円以下の少額から始めています。

    口座開設から積立設定までの流れ

    CoinTradeでビットコインの積立を始める手続きは、スマートフォンアプリの中で完結します。

    1. 1
      メール登録

      メールアドレスを登録し、アプリをダウンロードします。

    2. 2
      本人確認

      マイナンバーカードなどのICチップをスマートフォンで読み取り、本人確認を行います。

    3. 3
      日本円の入金

      指定された口座へ振込を行います。

    4. 4
      積立設定

      銘柄・金額・頻度(毎日、または毎月5日・15日・25日のいずれか)を選んで積立を設定します。

    よくある質問

    Q機関投資家とはどのような投資家を指しますか?

    生命保険会社や損害保険会社、信託銀行、銀行、年金基金など、大量の資金を用いて株式や債券などで運用を行う法人投資家を指します。個人投資家とは異なり、専門のアナリストやポートフォリオマネージャーが分析し、投資委員会などの手続きを経て投資判断を下します。

    Qビットコインに機関投資家が参入するようになったきっかけは何ですか?

    2024年1月10日に米SECが複数の現物ビットコインETFを承認し、翌日から取引が始まったことが大きな転機になりました。証券口座で買えるETFという手段ができたことで、暗号資産交換業者に直接口座を開かなくても、機関投資家がビットコインへの投資判断を運用方針に組み込めるようになりました。

    Q機関投資家がビットコインをどれくらい保有しているかはどこで確認できますか?

    米国の機関投資家は、SECに提出するフォーム13FでビットコインETFの保有状況を開示しており、CoinSharesなどがこれを集計して定期的に公表しています。個々の企業による保有量も、各社の発表やBitcoinTreasuries.netのような集計サイトで確認できます。

    Q機関投資家の動きはビットコインの価格にどう影響しますか?

    ETFに資金が流入する局面では買い需要として価格を支える方向に働きます。反対に機関投資家が保有を減らす局面では、その売却が供給として市場に出るため、下落要因になり得ます。大口の資金が動くため、増減いずれの場合も短期的な値動きは大きくなりがちです。

    Q個人投資家も機関投資家と同じ規模でビットコイン投資について考える必要がありますか?

    その必要はありません。機関投資家は数十億ドル規模の資金を動かしていますが、個人投資家が同じ規模に合わせて売買する必要はなく、少額から時間を分けて積み立てる方法でも長期的な資産形成の選択肢になります。CoinTradeでは、実際に月1,000円以下の少額から積立を始めている利用者が多数を占めています。

    まとめ

    • ビットコインへの機関投資家参入には、現物ETFを通じた機関投資家自身の動きと、自己資金で保有する事業会社の動きという2つの経路がある
    • 2024年1月10日の現物ビットコインETF承認が、機関投資家参入の転機になった
    • 2026年第1四半期は機関投資家全体の保有が17%減少し、売り手の中心はヘッジファンドと証券会社だった
    • Strategyやメタプラネットなど事業会社による保有は世界的に広がっている
    • 機関投資家の資金は、流入時には価格を支え、流出時には下落要因になり得る
    • 個人投資家は機関投資家の規模に合わせる必要はなく、少額からの積立が現実的な選択肢である

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    積立の頻度や金額を自由に選べるため、少額からでも自分のペースで続けられます。

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    ※1 Bloomberg「Spot Bitcoin ETFs Approved to Launch in US by Gensler's SEC」(2024年1月10日) ※2 CryptoBriefing「BlackRock's Bitcoin ETFs hold $78B in AUM, attract $51B since January 2024」(2026年7月16日公開) ※3 CoinShares「Bitcoin 13F Q1 2026 Report」(2026年6月3日公表) ※4 BitcoinTreasuries.net「Strategy」(2026年8月10日確認) ※5 CoinDesk「Metaplanet buys another $170 million of bitcoin expanding treasury to 43,000 BTC」(2026年7月2日公開) ※6 CoinPost記事(2024年3月19日公開) ※7 積立設定データは、2026年7月時点でCoinTradeにおいて積立設定中だったユーザーを集計したものです。