この記事はこんな方におすすめ!

  • SUI(スイ)がどんな暗号資産か基礎から知りたい方
  • SUIの技術的な特徴や強みを把握したい方
  • SUIのリスクや注意点も踏まえて将来性を判断したい方
  • SUIを実際に購入・保有する方法を知りたい方

SUI(スイ)は元Meta(旧Facebook)のメンバーが開発に携わった暗号資産(仮想通貨)で、独自の並列処理技術による高速な取引とオブジェクト指向の設計が注目されています。一方でトークンのロック解除による価格変動やハッキングのリスクも指摘されており、特徴とリスクの両方を踏まえて将来性を見極めることが大切です。本記事では、SUIの基本的な仕組みから特徴・リスク、今後の将来性、購入方法までをわかりやすく整理します。

執筆:CoinTradeコラム編集部

目次

    SUI(スイ)とは?暗号資産としての基本情報

    SUI(スイ)は、レイヤー1ブロックチェーン「Sui Network」のネイティブトークンです。まずは、開発の経緯とネットワーク上での役割を確認します。

    元Meta(旧Facebook)のメンバーが開発したSuiネットワーク

    Sui Networkは、Meta(旧Facebook)の決済プロジェクト「Novi」や「Diem」に携わった元エンジニアが2021年に設立した「Mysten Labs」によって開発されました(※3)。創業メンバーの一人であるサム・ブラックシア氏は、Facebook在籍時にスマートコントラクト言語「Move」を手がけた人物です(※3)。Sui Networkのメインネットは2023年5月3日に稼働を開始し、SUIの取引もこのタイミングで始まりました(※1)。

    ネイティブトークンSUIの役割

    Sui Network上でSUIが担う役割は、大きく2つあります。ひとつは、トランザクションを実行する際にかかる利用料、いわゆるガス代の支払いです。もうひとつはステーキングで、バリデータに委任したSUIの量に応じて報酬を受け取れる仕組みになっています(※2)。SUIの総発行上限は100億枚に固定されており、メインネット稼働開始時点で流通していたのは全体の約5%にとどまりました(※2)。残りのトークンは、コミュニティ支援やステーキング報酬などの用途に応じて、段階的にアンロックされる設計です(※2)。

    SUI(スイ)の技術的な特徴

    Suiが高速な処理を実現できる背景には、データの管理方法や合意形成の仕組みに独自の工夫があります。

    並列処理とオブジェクト指向モデルによる高速処理

    Suiは、取引データを「オブジェクト」という単位で管理する独自のデータモデルを採用しています。Sui公式ブログの解説によると、オーナーが明確な「オウンドオブジェクト」に関する取引は、通常の合意形成の手続きを経ずに処理できるため、確定までの時間を短縮できます(※4)。一方、複数の取引が関わる「共有オブジェクト」については、通常の合意形成プロセスを経て順序づけられます(※4)。この設計により、他の取引と競合しない処理を並列に進められる点が、Suiの高速性を支えています。

    スマートコントラクト言語「Sui Move」

    Suiのスマートコントラクトは、独自言語「Sui Move」で記述されます。Sui Moveは、Facebookが手がけていた決済プロジェクト「Diem(Libra)」向けにサム・ブラックシア氏が開発したプログラミング言語Moveを、Sui向けに改良したものです(※3)。資産をオブジェクトとして厳密に型付けする設計になっており、資産の二重利用や記述ミスによる事故を防ぎやすい言語とされています(※3)。これは、イーサリアムで広く使われるSolidityとは異なる設計思想を持つ言語です(※3)。

    DAG(有向非巡回グラフ)を活用した合意形成

    Suiは、DAG(有向非巡回グラフ)をベースにしたコンセンサスプロトコル「Mysticeti」を採用しています。各バリデータが提案する取引ブロックを、過去のブロックにリンクさせながらDAGとして積み上げていく仕組みです。積み上げられたDAGに決定論的なルールを適用することで、すべてのバリデータが個別に同じ結論へ到達できます。Sui公式ブログでは、前身の合意形成プロトコル「Narwhal-Bullshark」と比べてレイテンシを約80%削減し、テストネットでは0.4秒から0.6秒程度で取引が最終確定したと報告されています(※5)。

    SUI(スイ)の価格動向

    SUIがこれまでどのような値動きをたどってきたのか、価格を動かす要因とあわせて確認します。

    2023年の上場から現在までの価格推移

    SUIは2023年5月に取引が始まり、上場直後は大きく値を下げる場面もありました(※1)。その後はエコシステムの拡大や暗号資産市場全体の上昇を背景に値を戻し、過去最高値を複数回にわたって更新しています。CoinGeckoのデータでは、2025年1月4日に5.37ドルの過去最高値を記録しました(※6)。2026年8月時点の価格は0.7ドル前後で、過去最高値からは8割超下落した水準にあります(※6)。

    価格を動かす主な要因

    SUIの価格は、提携の発表やETFの上場といったニュースで大きく動く場面が見られます。また、月次のロック解除(アンロック)というスケジュールもあり、解除額は月によって異なるものの、まとまった量が解除される月は、初期保有者による売却が増え、供給が需要を上回りやすい状況です(※2)。こうした需給の変化が、短期的な価格下落の要因になりやすいと考えられています。

    SUI(スイ)の将来性・今後の展望

    SUIの将来性を考えるうえでは、エコシステムの広がりや機関投資家の動きも重要な材料になります。

    DeFi・ステーブルコインでの活用拡大

    Sui Network上では、2024年10月にCircleが発行するステーブルコインUSDCのネイティブ版が稼働を開始しました(※7)。これにより、ブリッジ資産を経由せずに直接USDCを利用できるようになり、DeFi(分散型金融)関連のアプリケーションの利便性が向上しています(※7)。ステーブルコインの流通拡大は、決済やDeFi取引の基盤としてのネットワークの実需を示す材料といえます。

    ETFや大手資産運用会社との連携

    2024年11月、Sui財団は米大手資産運用会社フランクリン・テンプルトンのデジタル資産部門と戦略的パートナーシップを締結しました。同社はSuiエコシステムへの投資実績を持ち、この提携はSuiプロトコルを活用した新技術の展開支援を目的としています(※8)。また、2026年2月には、スイスの資産運用会社21Sharesが運用する現物ETF「21Shares Sui ETF」(ティッカー:TSUI)が米ナスダックに上場しました(※9)。そして、別の運用会社Canary Capitalも、ステーキング報酬をファンドの資産に反映する現物ETFをナスダックに上場しています(※14)。

    競合レイヤー1プロジェクト「Aptos」との比較

    Aptos(APT)は、Move言語をベースにした競合のレイヤー1ブロックチェーンです。共同創業者のモー・シェイク氏とエイヴリー・チン氏も、Diemプロジェクトで培った技術と経験をもとに2021年にAptos Labsを設立しました(※10)。SuiとAptosはいずれも高速処理を強みとしていますが、データモデルや合意形成の方式には違いがあります。両者は、Moveベースのブロックチェーンとしてエコシステムの規模やシェアを競う関係にあるといえます。

    項目 SUI(スイ) Aptos(APT)
    開発組織 Mysten Labs(2021年設立) Aptos Labs(2021年設立)
    プログラミング言語 Sui Move(Moveを改良) Move
    データモデル・並列処理 オブジェクト指向モデル Block-STMによる並列実行
    合意形成 Mysticeti(DAGベース) Aptos BFT

    ※いずれもMeta(旧Facebook)のDiemプロジェクトに携わった元メンバーが設立している(※3)(※10)(※11)

    SUI(スイ)の注意点・リスク

    将来性の材料がある一方で、SUIには押さえておきたいリスクもあります。

    トークンのロック解除による価格下落リスク

    SUIは、あらかじめ決められたスケジュールに沿って毎月ロック解除が行われます。解除額は月によって異なり、まとまった量が解除される月ほど供給圧力が強まりやすい傾向です(※2)。具体的には、初期保有者や投資家がロック解除直後に売却すると、需給バランスが崩れて価格が下落する場合があります。保有や購入を判断する際は、ロック解除のスケジュールも確認材料になるでしょう。

    Sui Network上のDAppsを狙ったハッキング事例

    2025年5月、Sui上最大の分散型取引所(DEX)であるCetus Protocolが攻撃を受けました。攻撃者は自動マーケットメーカー(AMM)の価格計算ロジックの不備を突き、価値のない偽造トークンを高価値であるかのように誤認させています(※12)。この手口により、約2億2300万ドル相当の資産が不正に流出しました。この事件に対しては、Suiのバリデータが連携して対応し、うち約1億6200万ドル相当を凍結しています(※12)。

    注意

    Cetus Protocolのように、設計上の不備を突かれて大規模な資産流出につながった事例もあるため、Sui上のDApps(分散型アプリケーション)を利用する際は、利用するプロトコルのセキュリティ体制や監査状況を確認する必要があります。

    SUI(スイ)の買い方

    SUIを実際に購入する方法として、国内の暗号資産交換業者を利用する流れを紹介します。

    国内の暗号資産交換業者で購入する

    国内の暗号資産交換業者でも、SUIの取扱いが広がっています。ビットバンクは2025年8月14日からSUIの取扱いを開始しました(※13)。口座を開設し、日本円を入金すれば、国内の取引所でSUIを購入できます。取扱銘柄や取引形式(取引所形式・販売所形式)は交換業者によって異なる点には注意が必要です。

    CoinTradeでSUIを購入・ステーキングする方法

    CoinTradeは、取扱銘柄の一つとしてSUIを取り扱っており、売買はもちろん、外部ウォレットへの送付・受取にも対応しています。買い時が判断できない場合は、毎日または毎月(5日・15日・25日)のサイクルで積み立てることもできます。また、購入したSUIをステーキングして報酬を受け取ることも可能です。

    1. 1
      アプリをダウンロードして口座開設

      マイナンバーカード等のICチップをスマートフォンで読み取って本人確認を行い、口座を開設する

    2. 2
      日本円を入金

      指定された口座への振込を行い、購入資金を準備する

    3. 3
      SUIを購入

      アプリの売買画面からSUIを選択して購入する

    4. 4
      ステーキングを申請

      ステーキング画面から申請し、報酬を受け取る

    よくある質問

    QSUI(スイ)はどのような暗号資産ですか?

    SUI(スイ)は、レイヤー1ブロックチェーン「Sui Network」で使われるネイティブトークンです。Sui Networkは、Meta(旧Facebook)のDiemプロジェクトに携わった元エンジニアが設立したMysten Labsによって開発され、2023年5月にメインネットが稼働を開始しました。

    QSUIとAptos(APT)は何が違うのですか?

    いずれもMove言語をベースにした競合レイヤー1ブロックチェーンですが、データモデルと合意形成の方式が異なります。Suiはオブジェクト指向モデルとDAGベースの「Mysticeti」を採用しており、AptosはBlock-STMによる並列実行と「Aptos BFT」というコンセンサスを採用しています。

    QSUIの価格が大きく変動するのはなぜですか?

    提携やETF上場といったニュースに加え、月次で行われるトークンのロック解除が要因のひとつです。まとまった量が解除される月は供給が需要を上回りやすく、価格が下落する場合があります。

    QSUIは日本の暗号資産交換業者で購入できますか?

    ビットバンクなど、SUIを取り扱う国内の暗号資産交換業者は複数あります。CoinTradeでも取扱銘柄の一つとしてSUIを扱っており、口座開設から購入までアプリで進められます。

    QSUIはステーキングできますか?

    SUIを保有する利用者は、バリデータに委任するステーキングによって報酬を受け取れます。CoinTradeでも、ステーキング対象銘柄の一つとしてSUIを扱っています。

    まとめ

    • SUI(スイ)は、元Meta(旧Facebook)のメンバーが設立したMysten Labsが開発するレイヤー1ブロックチェーン「Sui Network」のネイティブトークン
    • オブジェクト指向モデルによる並列処理と、独自言語Sui Moveが、高速な処理性能を支える基盤
    • DAG(有向非巡回グラフ)をベースにした合意形成プロトコル「Mysticeti」を採用し、高速な取引確定を実現
    • 2025年1月に過去最高値5.37ドルを記録した一方、トークンのロック解除などによる値動きの大きさも特徴
    • フランクリン・テンプルトンとの提携や米国での現物ETF上場など、機関投資家からの関心の広がりが将来性の材料
    • Cetus Protocolのハッキング事例が示すように、Sui上のDApps利用にはセキュリティリスクへの注意も必要

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    ※1 The Block「Mysten Labs' Sui activates mainnet, entering competitive Layer 1 space」/Coinspeaker「Mysten Labs' Sui Launches on Mainnet, SUI Down 70% in 24 Hours」(2026年8月12日確認) ※2 Sui公式「SUI Token Supply and Schedule」(2026年8月12日確認) ※3 Cointelegraph「How Move found new purpose after the collapse of Facebook's stablecoin Diem」(2026年8月12日確認) ※4 Sui公式ブログ「All About Parallelization」(2026年8月12日確認) ※5 Sui公式ブログ「Mysticeti Set to Supercharge Consensus on Sui」(2026年8月12日確認) ※6 CoinGecko「Sui Price」(2026年8月12日確認) ※7 Decrypt「Native USDC Officially Launches on Sui」(2026年8月12日確認) ※8 Sui公式ブログ「Sui Enters Strategic Partnership with Franklin Templeton Digital Assets」(2026年8月12日確認) ※9 coinpost「21シェアーズの『スイ(SUI)』現物ETF、ナスダックに上場」(2026年8月12日確認) ※10 Decrypt「Aptos Labs Founder and CEO Mo Shaikh Steps Down」(2026年8月12日確認) ※11 Aptos公式ドキュメント(aptos.dev、Block-STM・AptosBFTの解説ページ、2026年8月12日確認) ※12 CRYPTO TIMES「Sui最大DEX『Cetus』から2億ドル超が不正流出」(2026年8月12日確認) ※13 coinpost「ビットバンク 8月14日にSUI(スイ)上場へ」(2026年8月12日確認) ※14 Crypto Trillion「ステーキング報酬付きSui現物ETFをナスダックに上場:Canary Capital『保有するだけで報酬も』」(2026年8月12日確認)