「LTC」または「ライトコイン」という名前を見聞きしたことはあっても、ビットコインと何が違うのか説明できない、という方は少なくないはずです。この記事では、LTCの成り立ちと特徴、取引の実態、それを支える仕組み、購入までの流れを整理します。
執筆:CoinTradeコラム編集部
※本記事は2026年9月24日時点の情報であり、今後の法改正等により相違が生じることがあります。
LTCとは
ビットコインのコードを基に生まれた暗号資産
LTCは、元GoogleのエンジニアだったCharlie Leeが、2011年10月7日に公開した暗号資産です。
ビットコインからの分岐ではなく、ビットコインのオープンソースコードを土台にした独立した新しいブロックチェーンとして立ち上げられました。
開発の狙いは、ビットコインより高速・低コストな決済手段を提供することにありました。
Charlie Lee自身は、LTCについて「ビットコインの金に対して、銀のような存在でありたい」と紹介しています。
ビットコインとの違いは処理速度と発行上限
LTCはビットコインと同じくPoW(プルーフ・オブ・ワーク)で合意形成を行いますが、ハッシュアルゴリズム・ブロックタイム・発行上限という3つの点で設計が異なります。
- ハッシュアルゴリズム: ビットコインはSHA-256を採用しますが、LTCはScryptを採用しています
- ブロックタイム: ビットコインの10分に対し、LTCは2.5分とおよそ4倍の速さに設計されました
- 発行上限: ビットコインの2,100万枚に対し、LTCは8,400万枚とおよそ4倍の規模です
| 項目 | BTC | LTC |
|---|---|---|
| ハッシュアルゴリズム | SHA-256 | Scrypt |
| ブロックタイム | 10分 | 2.5分 |
| 発行上限 | 2,100万枚 | 8,400万枚 |
LTCの特徴
なぜ「ビットコインの実験場」としての性格を持つようになったか
2017年5月10日、LTCはビットコインに先駆けてSegWitを活性化させました。
SegWitは、取引データの一部を分離して実質的な処理容量を広げる技術です。
その数時間後、開発者のChristian Deckerが、ライトニングネットワーク上で史上初となる実際の決済を、チューリッヒとサンフランシスコの間で成立させました。
送金額は約1.3米セント相当と少額でしたが、実際に稼働するネットワーク上で行われた点に意味があります。
こうした経緯から、LTCは単なるビットコインの模倣ではなく、新しい技術を先んじて検証する場としての性格を強めていきました。
ASICの登場でGPUマイニングは競争力を失った
LTCがハッシュアルゴリズムにScryptを採用した背景には、専用機器ではなく一般的なGPUでマイニングに参加できるようにし、担い手を広げる狙いがありました。
しかし2014年以降、Scryptに対応した専用マイニング機器(ASIC)が登場します。
ASICの性能はその後も向上を続け、GPUによるマイニングは急速に競争力を失っていきました。
その結果、現在のLTCマイニングも、ビットコインと同様、専用機器を保有する一部の事業者に集中する構造になっています。
データで見るLTCの現在地
現在の価格が示す位置づけ
※CoinTradeのレートをもとに作成。他社データにもとづく数値と多少の差が生じることがあります。
LTCの価格は、2026年9月23日時点でおよそ9,700円です。
2025年1月以降の値動きを振り返ると、同年1月17日に期間内の高値となる約22,000円を記録した後、値を下げてきました。
今の水準は、その高値からおよそ55%低い位置にあります。
時価総額シェアで見る存在感
LTCが暗号資産市場全体でどれくらいの規模を持つ銘柄なのか、主要な指標で確認してみましょう。
- 時価総額: 約51.9億ドル(世界24位、CoinGecko調べ)
- 暗号資産全体に占める割合: およそ0.18%(CoinGecko調べ)
- 循環供給率: 発行上限8,400万枚に対しておよそ92%(CoinGecko調べ)
時価総額では上位銘柄に及ばないものの、暗号資産市場の中で一定の規模を維持している銘柄です。
LTCを支える仕組み
ブロックタイムの短さが取引の確認を早める
ブロックとは、一定時間ごとに取引をまとめて記録する単位です。
LTCのブロックタイムは2.5分で、ビットコインの10分のおよそ4分の1にあたり、ブロックタイムが短いほど、取引が承認されるまでの待ち時間は短くなります。
一方、半減期は「840,000ブロックごと」に設定されており、これはビットコインの210,000ブロックのおよそ4倍です。
ブロックタイムが4分の1でも半減期の閾値が4倍であるため、間隔はビットコインとほぼ同じおよそ4年に保たれています。
MWEBがプライバシー機能を実現する
LTCは当初、送金額や送金先を誰でも確認できる透明性の高い台帳構造で設計されていました。
しかし、2022年5月、MimbleWimble Extension Blocks(MWEB)という仕組みが導入されます。
MWEBは、対応済みのノードだけが参照できる「拡張ブロック」に取引を記録することで、送金額を秘匿できる任意のオプション機能です。
このアップデートはソフトフォークだったため、アップグレードしていないノードとの互換性を保ったまま導入されました。
LTCを購入するまでの流れ
口座開設から購入までの流れ
国内でLTCを買う場合は、登録を受けた事業者を通じて売買するのが基本です。
口座を開いて日本円を入金し、金額を指定して注文するという流れになります。
多くの事業者では、小数点以下の細かい単位で注文できるため、数百円といった金額からでも購入できます。
手続きの大枠はどの事業者でも共通で、申し込みから購入までは次の4段階です。
-
1
口座開設を申し込む
スマホアプリや公式サイトからメールアドレスと基本情報を登録します
-
2
本人確認を済ませる
マイナンバーカード等のICチップをスマートフォンで読み取る方式が代表的です
-
3
日本円を入金する
指定された口座への振込などの手段で購入資金を用意します
-
4
LTCを購入する
購入する金額を指定して注文します
CoinTradeでLTCを購入する流れ
CoinTradeは株式会社マーキュリーが運営する暗号資産のサービスで、LTCを含むさまざまな暗号資産を取り扱っています。
口座開設から本人確認、日本円の入金、売買までがアプリのなかで完結する点が特徴です。
購入のタイミングに迷う方向けに、積立機能も実装されており、購入のタイミングを分散させつつ、長期目線でLTC投資に挑戦することも可能です。
よくある質問
QLTCとBTCは同じものですか?
LTCは2011年にビットコインのコードを基に立ち上げられた別の暗号資産です。
QLTCとBTCは何が違いますか?
最大の違いはハッシュアルゴリズムとブロックタイムです。ビットコインのSHA-256に対し、LTCはScryptを採用し、ブロックタイムも10分に対し2.5分と短く設計されています。発行上限もビットコインの2,100万枚に対し、LTCは8,400万枚です。
QLTCが「ビットコインの実験場」と言われるのはなぜですか?
2017年にビットコインへ先駆けてSegWitを活性化しました。その直後にライトニングネットワーク史上初の実決済がLTC上で行われたことから、新しい技術を先んじて検証する場としての性格を持つようになりました。
QLTCにプライバシー機能はありますか?
2022年5月に導入されたMWEB(MimbleWimble Extension Blocks)という任意の機能があり、対応済みのノード間では送金額を秘匿した取引が可能です。
QLTCの取引で利益が出た場合、税金はどうなりますか?
現在は、原則として雑所得に区分され、総合課税の対象です。給与などほかの所得と合算され、5%から45%の累進税率に住民税10%が加わります。2028年1月からは分離課税へ移行する見通しがあり、詳しくは暗号資産の分離課税とはで解説しています。
まとめ
- LTCは2011年、Charlie Leeがビットコインのコードを基に立ち上げた独立した暗号資産
- ビットコインより短いブロックタイムと4倍の発行上限を特徴とする設計になっている
- SegWitの先行導入と史上初のライトニングネットワーク決済により、新技術の実験場としての性格を強めた
- 世界の時価総額ランキングでは27位に位置し、発行上限8,400万枚のうち循環供給量は既に92%に達している
- 2022年導入のMWEBにより、任意のプライバシー機能にも対応した
- CoinTradeなら口座開設からアプリ内で完結し、積立を使えば少額から始められる