暗号資産の一覧でビットコインの近くに並んでいても、ライトコインがどのような通貨かまでは説明しにくいという方は少なくありません。この暗号資産は、ビットコインのプログラムをもとに、送金にかかる時間を短くする方向で設計されました。この記事では、ビットコインとの違いや特徴、リスク、今後の材料、国内での買い方を解説します。
執筆:CoinTradeコラム編集部
※本記事は2026年8月14日時点の情報であり、今後の法改正等により相違が生じることがあります。
ライトコインとはどんな暗号資産か
ライトコイン(LTC)は2011年10月に公開された暗号資産(仮想通貨)で、ビットコインに次ぐ長い歴史を持つ銘柄の1つです。開発者は元Googleのエンジニアであるチャーリー・リー氏で、公開されていたビットコインのプログラムをもとに作られました。取引の記録は、参加者が同じ台帳を共有するブロックチェーンに残ります。
設計で優先されたのは、送金を速く安く済ませることでした。少額の支払いに使いにくいというビットコインの課題を踏まえ、取引を確定させる間隔を短くしたのです。価値の保存に重心を置くビットコインが「デジタルゴールド」、LTCが「デジタルシルバー」と呼ばれるのも、この役割の違いによります。
ライトコインとビットコインの違い
両者の違いは、何を優先して設計したかの差から生まれました。ビットコインは価値の保存に重心を置き、時間をかけてでも記録の堅牢さを優先します。
一方のLTCが想定したのは、支払いに使う場面でした。承認の間隔を短く取ることで、送金してから相手に届いたと確認できるまでの時間を縮めています。
採掘(マイニング)に使う計算方式も異なり、ビットコインのSHA-256に対してLTCはScrypt(スクリプト)を採用しました。基本的な仕組みは共通しているため、送金や保管の考え方は変わりません。主な違いは次のとおりです。
| 比較項目 | ライトコイン(LTC) | ビットコイン(BTC) |
|---|---|---|
| 公開時期 | 2011年10月 | 2009年1月 |
| 発行上限 | 8,400万枚 | 2,100万枚 |
| ブロック生成の |
約2.5分 | 約10分 |
| 主に |
日常的な支払いや |
価値の |
ライトコインの主な特徴と仕組み
送金の速さ、発行量の管理、新技術への対応は、この暗号資産を語るうえで欠かせない要素です。設計の違いが使い勝手にどう表れるのかを順に整理します。
送金の速さと手数料の低さ
実用面での強みは、送金してから着金を確認できるまでの時間の短さにあります。承認の間隔がビットコインの4分の1程度のため、待ち時間も短く済みます。
送金時の手数料も、比較的低い水準で推移してきました。混雑状況で変わるものの、少額の送金でも負担になりにくく、暗号資産決済のサービスでの採用例も出ています。
発行上限と半減期による供給の管理
発行される数量には、あらかじめ上限が決められています。8,400万枚と、ビットコインの4倍にあたる数量に設定されました。
新しく発行される量は約4年ごとに半分になり、この仕組みは半減期と呼ばれます。2015年8月、2019年8月、2023年8月に実施され、直近では報酬が1ブロックあたり12.5LTCから6.25LTCへ減りました。
次回は2027年ごろに、報酬が3.125LTCへ減ると見込まれています。供給のペースは緩やかになるものの、半減期が価格を押し上げると決まってはいません。
新技術を先行して導入してきた経緯
技術面では、ビットコインより先に新しい仕組みを取り入れてきました。代表例が2017年導入のSegWit(セグウィット)で、取引データを圧縮して1ブロックに多くの取引を収める技術です。
少額のやり取りをブロックチェーンの外側で処理するライトニングネットワークも、早い段階から試されました。こうした先行導入はビットコイン側の改良にもつながりましたが、技術の先進性が将来の値上がりを保証するものではありません。
ライトコインの保有に伴うリスク
歴史が長く知名度のある銘柄でも、値動きの幅は大きいままです。LTCは2021年5月に1LTCあたり約412ドルの最高値をつけましたが、その後は水準を大きく下げ、購入時期によって評価額も大きく変わってきました。
市場での注目度が移り変わる点も見落とせません。ビットコインやイーサリアムに資金が集まりやすいうえ後発の銘柄も増え、時価総額の順位は徐々に下がっています。取引が細ると、売りたいときに買い手が見つかりにくくなるでしょう。
自分で保管する場合は、秘密鍵の管理も課題になります。秘密鍵とは暗号資産を動かすために必要な、パスワードにあたる文字列で、失えば取り戻せません。保管方法の選び方は暗号資産ウォレットとは?種類・選び方で解説しています。
長く取引されてきた銘柄でも、値動きの幅は他の暗号資産と変わりません。過去の実績や技術的な特徴は、将来の値上がりを約束しません。
ライトコインの今後の見通し
値動き以外にも見ておける材料があります。海外での投資商品としての受け皿と、国内の税制の動きを取り上げます。
ETFを通じた資金流入の広がり
投資商品としての入り口は2025年に広がりました。米国の暗号資産運用会社Canary Capital Group(カナリー・キャピタル・グループ)が、現物のLTCに連動するETF「Canary Litecoin ETF(LTCC)」を2025年10月にNasdaqへ上場させました。
ETFとは、証券口座で株式と同じように売買できる投資信託です。暗号資産を保有せずに値動きへ投資できるため、機関投資家の資金が入りやすくなるという見方もあります。ただし上場自体が、価格の上昇を約束するわけではありません。
国内の税制改正による変化
日本の税制も、2028年に向けて変わる見通しです。暗号資産の売却益はこれまで原則として雑所得に区分され、総合課税で扱われました。
これを改める改正所得税法は、2026年3月31日に公布されました。金融商品取引法等の改正が2027年中に施行されれば、2028年1月1日以降の譲渡益には、国内の登録業者を通じた一定の暗号資産を対象に20.315%の申告分離課税が適用される見込みです。詳細は暗号資産の分離課税とは?2028年施行の新税制で解説しています。
ETFの広がりも税制の見直しも、投資の環境が変わる話にとどまるでしょう。暗号資産に投資する際は、値動きの大きさを前提に判断する必要があります。
ライトコインの買い方と始め方
実際に持ってみたい場合、国内ではライトコインを取り扱う暗号資産交換業者の口座から購入する流れになります。手順そのものは、他の銘柄と変わりません。
暗号資産交換業者で口座を開設する
購入には、金融庁への登録を受けた暗号資産交換業者の口座が必要です。登録の有無は金融庁が公表する一覧で確認できるでしょう。口座開設から購入までの流れは次のとおりです。
-
1
メールアドレスを登録する
受信できるメールアドレスでアカウントを作成します。パスワードは使い回さないものにしてください。
-
2
本人確認の書類を提出する
スマートフォンで本人確認書類のICチップを読み取る方法が主流です。提出後は事業者側で確認が行われます。
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3
日本円を入金する
本人確認が完了したあと、購入に充てる資金を入金します。
-
4
購入または積立の設定を行う
銘柄と数量を選んで注文します。積立なら金額と銘柄の指定で、以降は自動で買い付けが続きます。
CoinTradeで購入と積立を始める
CoinTradeはライトコインを取り扱っており、事業者が提示する価格で売買する販売所の形式で購入できます。買いたい金額を入力するだけで注文が済むため、最初の1回でも迷いにくいでしょう。
値動きに振り回されず続けたい場合は、一定額を定期的に買い付ける積立にも対応しています。最低500円から設定でき、頻度は毎日か毎月(5日・15日・25日)から選べます。
買ったあとの選択肢も広がりました。LTCは採掘で取引が承認される仕組みでステーキングの対象ではありませんが、CoinTradeはETHやSOLなど預けて報酬を受け取れる銘柄や、貴金属に連動するコインのレンディングを扱っています。
よくある質問
Qライトコインとはどのような暗号資産ですか?
2011年10月公開の暗号資産で、ビットコインのプログラムをもとに送金の速さを重視して設計されました。日常的な支払いでの利用が想定され、デジタルシルバーとも呼ばれます。
Qライトコインとビットコインは何が違いますか?
承認の間隔が約2.5分と短く、発行上限は8,400万枚とビットコインの4倍です。採掘に使う計算方式も異なり、支払いでの使いやすさに重心を置いた設計です。
Qライトコインの半減期はいつ予定されていますか?
直近は2023年8月で、採掘報酬が12.5LTCから6.25LTCへ減りました。次回は2027年ごろに3.125LTCへ減る見込みですが、価格の動きは決まっていません。
Qライトコインを保有する際にはどのようなリスクがありますか?
価格の変動幅が大きく、2021年5月の最高値からは水準を下げた局面が続きました。時価総額の順位が下がる傾向や、自分で保管する際の秘密鍵の管理も注意点です。
Qライトコインは日本国内でも購入できますか?
金融庁への登録を受けた暗号資産交換業者を通じて購入できます。CoinTradeでも取り扱いがあり、口座開設と入金を済ませれば販売所の形式で買えるでしょう。
まとめ
- 2011年10月公開、初期から取引が続く歴史の長い暗号資産
- 承認間隔約2.5分、発行上限8,400万枚、支払い向けの設計がビットコインとの違い
- 送金の速さ、半減期による供給管理、SegWitなど新技術の先行導入が主な特徴
- 値動きの幅、時価総額の順位低下、秘密鍵の管理が主なリスク
- 2025年10月の現物ETF上場と、2028年開始見込みの申告分離課税が今後の材料
- 国内では登録業者の口座から購入でき、積立という続け方もある