この記事はこんな方におすすめ!

  • トランプ政権の政策が暗号資産市場にどう影響したか知りたい方
  • ビットコインの価格変動の背景を理解したい方
  • 相場の波に左右されない暗号資産の運用方法を探している方
  • これから暗号資産投資を始めようか検討中の方

2025年1月20日に第47代大統領として2度目の就任を果たしたトランプ大統領は、就任直後から暗号資産に関する矢継ぎ早の政策を打ち出しました。かつては批判的だった姿勢を一転させ、「米国をビットコインの首都にする」と宣言した経緯とその背景、主要政策の内容、そして日本の個人投資家への影響までをわかりやすく解説します。

執筆:CoinTradeコラム編集部

目次

    トランプ大統領と暗号資産の関係はいつ始まった?

    現在では「暗号資産大統領」とも呼ばれるトランプ氏ですが、もともとは批判的な立場でした。過去にはSNSで「ビットコインやほかの暗号資産は、お金ではない。価値は非常に不安定で好きではない」と発言していた記録も残っています。

    その姿勢が大きく変わったのは、2024年大統領選に向けた時期です。暗号資産業界が政治的な影響力を持ち始め、選挙における支持基盤として無視できない存在になっていました。

    過去の批判発言から支持派への転換

    転換点となったのは、2024年7月27日に米国テネシー州ナッシュビルで開催されたビットコイン業界最大のカンファレンス「Bitcoin 2024」への登壇でした。トランプ氏はこの場で「米国を地球上の暗号資産の首都にする」と宣言し、暗号資産業界から熱烈な歓迎を受けました。かつての批判的姿勢からの劇的な転換として、世界中のメディアが注目しました。また、同年の選挙運動では暗号資産による選挙資金の受け入れも表明しました。

    暗号資産業界の選挙支援と議会の変化

    2024年の大統領選では、暗号資産支持派の議員が上下院合わせて多数当選しました。議会全体の過半数が暗号資産に前向きな姿勢を示す議員で占められるようになり、政策立案の環境が一気に整いました。トランプ政権の暗号資産推進策は、このような議会の変化も後押しとなっています。

    ポイント

    かつてビットコインに懐疑的・批判的だったトランプ氏は、2024年7月のBitcoin 2024カンファレンスへの登壇を機に姿勢を大転換。就任後は矢継ぎ早に暗号資産推進政策を打ち出しています。

    トランプ政権が打ち出した主要な暗号資産政策

    2025年1月20日の就任以降、トランプ政権は暗号資産に関する政策を次々と実行に移してきました。バイデン政権下での規制強化路線を大きく転換し、市場の拡大と技術革新を後押しする方向へシフトしています。

    主要な政策をまとめると以下のとおりです。

    政策名・内容概要状況(2026年5月時点)
    暗号資産作業部会の設置政権発足直後に設置。政策立案の司令塔となる組織設置済み・稼働中
    SEC委員長の交代規制強化派の委員長を刷新し、業界に融和的な人物を起用実施済み
    戦略的ビットコイン準備金(大統領令)政府が保有するビットコインを売却せず国家備蓄として管理2025年3月7日署名・実施中
    GENIUS法(ジーニアス法)ステーブルコインに関する米国初の包括法律2025年7月成立
    クラリティ法案(CLARITY Act)暗号資産全般の規制・監督体制を明確化する法案議会審議中
    反CBDC監視国家法中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行・検討を中止大統領令で方針決定済み
    デバンキング禁止金融機関が暗号資産業者の口座を不当に閉鎖することを禁止実施済み

    戦略的ビットコイン準備金(大統領令)

    2025年3月7日、トランプ大統領は戦略的ビットコイン準備金および米国デジタル資産備蓄の創設に関する大統領令に署名しました。これまで米国政府は犯罪捜査等で没収したビットコインを市場で売却していましたが、その方針を転換し、金(ゴールド)のように国家資産として保有し続けることになりました。政府が保有するビットコインは約20万BTCとされており、「国家がビットコインを公式な資産として認めた」という象徴的な意義を持つ政策です。

    GENIUS法(ステーブルコイン法)の成立

    2025年7月18日、米ドルと連動するステーブルコインを対象とした米国初の包括的な法律「GENIUS法」が成立しました。発行企業に対して政府の監督・情報開示義務が課されることで、安全性と透明性が大幅に向上します。米ドル建てのデジタル決済網を世界に拡大するための法的基盤として、国際金融への影響も注目されています。

    SEC刷新・規制緩和・デバンキング禁止

    規制面では、証券取引委員会(SEC)の委員長を業界に融和的な人物に交代させました。これにより、バイデン政権時代に相次いだ暗号資産業者への訴訟・規制強化が方向転換されています。また、銀行が暗号資産業者の口座を不当に閉鎖する「デバンキング」を禁止したことで、業者が金融サービスにアクセスしやすい環境が整いました。

    トランプ政策はビットコイン価格にどう影響したか

    トランプ政権の暗号資産推進姿勢は、ビットコイン価格に大きな影響を与えました。ただし、その動きは一方向ではなく、「期待の高まり」と「失望の訪れ」という波を繰り返してきました。

    2024年11月の大統領選当選後、ビットコインは急騰し、2025年1月20日の就任当日に一時10万9,000ドル台の最高値を記録しました。その後、関税政策への懸念や準備金施策の進捗遅れを受けて一時7万ドル台まで下落する調整局面を経ましたが、夏以降は回復基調となり、2025年8月14日に12万4,517ドルで最高値を更新しました。さらに10月5日には12万5,000ドル台を突破し、年間最高値を記録しました。

    しかし、その後は下落傾向が続いています。ビットコイン準備金の積み増し策が具体化しないこと、大統領一族が関与する暗号資産ビジネスへの批判が高まったことなどが影響し、2025年末から2026年初頭にかけて価格は急落しました。2026年5月現在は8万ドル前後の水準まで回復していますが、最高値からは大きく下落した水準です。トランプ関税政策による世界経済の不透明感も、リスク資産全般に売り材料となりました。

    注意

    暗号資産の価格は政策への期待・失望を受けて急激に変動します。「政策が良いから価格が上がり続ける」とは限らず、短期的な下落局面も起こりえます。投資判断の際は、価格変動リスクを十分に理解したうえで行うことが重要です。

    日本の暗号資産市場・投資家への影響は?

    米国の大規模な政策転換は、日本の暗号資産市場にも波及しています。ビットコインなどの暗号資産は世界共通で取引されるため、米国の規制緩和や機関投資家の参入拡大は、国内市場の価格や取引量にも影響を与えます。

    国内の規制面でも変化の動きがあります。日本では現在、暗号資産に日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)の自主規制ルールが適用されていますが、金融商品取引法(金商法)を適用する方向での議論も進んでいます。米国の法整備が進む中、日本でも投資家保護のための制度的枠組みが整備される可能性があります。

    また、金融庁に登録された暗号資産交換業者を通じた取引は、未登録の海外取引所と比べて法的な保護が受けられるという点でも注目が高まっています。米国情勢が不透明な今だからこそ、国内の信頼性ある取引環境を選ぶことが重要です。

    ポイント

    日本の投資家が暗号資産取引を行う際は、金融庁に登録された国内取引所を利用することで、法的な保護や日本語サポートが受けられます。米国市場の動向を把握しながら、適切なリスク管理のもとで運用することが重要です。

    相場の波に左右されない暗号資産の活用法

    トランプ政策の影響で価格が大きく動く暗号資産市場では、「安く買って高く売る」という短期売買だけが運用方法ではありません。相場の上下に一喜一憂せず、資産を着実に積み上げていくアプローチも有効です。

    少額から始める積立運用

    毎月一定額を暗号資産に積み立てる方法は、購入タイミングを分散することで価格変動リスクを抑えられます。高値でも安値でも一定額を買い続けることで、平均取得コストを平準化する効果(ドル・コスト平均法)が期待できます。CoinTradeでは積立運用サービスを提供しており、少額から手軽に始めることができます。

    ステーキングで保有しながら増やす

    保有している暗号資産を預け入れ、ブロックチェーンネットワークの運営に参加することで報酬を得る「ステーキング」も、長期保有者に向いた運用方法です。価格が一時的に下落しても、保有量自体を増やし続けることができます。

    CoinTradeのステーキング機能「CoinTrade Stake」は、ETH・SOLなど15銘柄に対応しており、最大年率13.5%※1 での運用が可能です。ステーキングの仕組みについてはこちらの解説ページもご参照ください。

    ステーキングとは、保有する暗号資産をブロックチェーンネットワークの検証作業に提供し、その対価として報酬を受け取る仕組みです。銀行預金の利息に近いイメージで、保有しながら資産を増やすことができます。※ステーキング中であっても暗号資産の価格自体は常に変動するため、報酬として得られる利益以上に元本の価値が下落するリスクがあります。

    出典: CoinTrade ステーキングとは(解説ページ)

    よくある質問

    Qトランプ政権の動向を踏まえ、今ビットコインを買っても大丈夫ですか?

    トランプ政権による規制緩和や戦略的ビットコイン準備金の創設は、中長期的に暗号資産市場にとってプラス要因になると見る専門家も多くいます。ただし、暗号資産は価格変動が大きく、政策の進捗や外部環境によって短期的に大きく下落することもあります。一度に大きな金額を投じるのではなく、毎月少額を積み立てるなどリスクを分散した方法で始めることをおすすめします。暗号資産の始め方もあわせてご覧ください。

    Q「戦略的ビットコイン準備金」とは何ですか?

    2025年3月にトランプ大統領が署名した大統領令により設立された、米国政府によるビットコイン保有・管理の仕組みです。これまで犯罪捜査等で没収したビットコインを市場で売却していましたが、この方針を転換し、金(ゴールド)のように国家備蓄として保有し続けることになりました。「国家がビットコインを公式な資産として認めた」という点で、市場心理への影響が大きい政策です。

    QGENIUS法(ジーニアス法)が成立すると何が変わりますか?

    2025年7月に成立したGENIUS法は、米ドルと価値を連動させたステーブルコインに関する米国初の包括的な法律です。発行企業に対して厳格な監督・情報開示義務が課されることで、安全性・信頼性が高まります。ステーブルコインを使った国際送金やデジタル決済がより普及しやすくなると期待されており、米ドルの基軸通貨としての地位を維持する戦略的意図もあると言われています。

    Qトランプ関連の暗号資産(TRUMPコインなど)はリスクが高いですか?

    TRUMPコインなどのミームコインは、発行直後に急騰した後に大幅に下落した実績があり、一般的な暗号資産と比べても価格変動リスクが極めて高い商品です。投機性が非常に強く、実用的な用途や技術的な裏付けが乏しいケースが多いため、購入を検討する際は十分に注意が必要です。暗号資産の仕組みや価値の根拠をよく理解したうえで判断することをおすすめします。

    まとめ

    • トランプ大統領はかつて暗号資産に批判的だったが、2024年大統領選を機に大きく姿勢を転換し、「暗号資産大統領」として多くの推進政策を打ち出している
    • 主要政策として、戦略的ビットコイン準備金(大統領令)・GENIUS法(ステーブルコイン法)・SEC刷新・デバンキング禁止などが実施・成立している
    • ビットコイン価格は2025年10月5日に12万5,000ドル台の史上最高値を更新したが、その後は政策実現への不透明感や関税問題を背景に下落。2026年5月現在は8万ドル前後まで回復している状況で、引き続き価格変動への注意が必要である
    • 日本の個人投資家にとっても米国の動向は無視できないが、価格変動リスクへの備えとして積立・ステーキングなどの長期分散型運用が有効である
    • 取引を行う際は、金融庁に登録された国内取引所を選ぶことで、安心・安全な環境での運用が可能である

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    ※1 2026年5月25日現在。年率は変動する場合があります。最新情報はCoinTrade Stakeのサービスページをご確認ください。