柴犬のマークで知られるドージコインは、名前は見かけても中身は知らないという方が多いかもしれません。ジョークから生まれた一方で、送金の速さを重視した設計が長く使われ続けてきた暗号資産でもあります。この記事では、仕組みと特徴、価格が動いてきた背景、リスク、今後の見通し、国内での買い方までを解説します。
執筆:CoinTradeコラム編集部
※本記事は2026年8月21日時点の情報であり、今後の法改正等により相違が生じることがあります。
ドージコインとはどんな暗号資産か
ドージコイン(DOGE)は、2013年12月6日にビリー・マーカス氏とジャクソン・パルマー氏が公開した暗号資産です。当時インターネット上で流行していた柴犬の画像ミーム「Doge」をモチーフに、既存の暗号資産のパロディとして作られました。
話題性やコミュニティの盛り上がりが価値の源になっている銘柄はミームコインと呼ばれ、この暗号資産はその代表格として知られています。国内でも複数の暗号資産交換業者が取り扱いを始めました。
技術面ではライトコインで使われていたScrypt(スクリプト)という計算方式を採用し、送金にかかる時間を短くする方向で設計されています。ジョークから生まれた一方で、送金の道具としては実用的な作りといえます。
ドージコインの仕組みと主な特徴
ジョークから始まった一方で、送金の道具としての設計には工夫が盛り込まれています。速さ、発行量のルール、安全性を守る仕組みの3点から整理します。
送金の速さと手数料の低さ
取引が承認される間隔が短く、送金してから相手に届くまでの待ち時間が短いことが、使い勝手を支えています。取引記録のまとまりであるブロックが作られる間隔は約1分で、約10分のビットコインより短く設定されました。
送金時の手数料も低い水準にとどまり、少額のやり取りを気軽に行いたい場面で選ばれてきました。ただし手数料は混雑状況で変わり、常に一定というわけではありません。
発行上限を設けない供給の設計
発行できる枚数に上限がない点は、ビットコインとの大きな違いです。公開当初は1,000億枚の上限が設定されていましたが、2014年2月に上限を設けない方針が示されました。
新規発行は1ブロックあたり10,000DOGE、年間で約52億5,600万枚にのぼります。総量が決まっている暗号資産とは前提が異なり、供給が増え続ける設計になっているわけです。
ライトコインとの共同マイニング
ネットワークの安全性は、ライトコインとの協調によって支えられてきました。2014年9月にマージマイニング(AuxPoW)が導入され、ライトコインを採掘する計算作業でこの暗号資産も同時に採掘できるようになりました。
マイニング(採掘)とは、計算作業で取引を検証し記録を確定させる仕組みを指します。ライトコインの計算能力の一部が振り向けられた結果、安全性は単独で採掘されていた時期より高まったと評価されました。ただし技術面の堅牢さが価格を保証するものではありません。
ドージコインの価格が動いてきた背景
値動きの振れ幅が大きい背景には、1枚あたりの単価が低く、少額の資金でも売買が集まりやすいという事情があります。発行枚数が多く、個人が参加しやすい価格帯で取引されてきた点も影響しました。
価格を動かす材料になってきたのは、実際の利用実績よりSNS上の話題性や著名人の発信です。話題が離れた局面では取引が細りやすく、上昇と下落のどちらも急になりがちです。
決済の場面では、テスラが2022年1月に一部のグッズの購入で対応を始めました。ただし車両本体には対応しておらず、決済での利用は限られた範囲にとどまっています。
| 時期 | 主な出来事 | 市場の |
|---|---|---|
| 2013年12月 | ジョークと |
ごく小規模な参加者の |
| 2021年1月 | 著名人に |
短期間で |
| 2021年5月 | 過去最高値の |
その |
| 2022年1月 | テスラが |
決済で |
ドージコインを保有する際のリスク
最初に押さえたいのは、供給が増え続ける設計だという点です。新規発行が止まらないため、買う人が増えなければ1枚あたりの価値は薄まりやすいと指摘されています。
値動きの根拠が読みにくい点も、あらかじめ知っておきたいところでしょう。開発の進展や利用の広がりより話題性で需給が動く場面が多く、企業の業績のように参考にできる指標が乏しいためです。
自分で保管する場合は、秘密鍵の管理も欠かせません。秘密鍵は暗号資産を動かすために必要なパスワードにあたる文字列で、失うと取り戻す手段がありません。保管方法は暗号資産ウォレットとは?種類・選び方で解説しています。
知名度が高く歴史の長い暗号資産でも、短期間で大きく下落した局面は繰り返されてきました。過去の急騰の実績が、将来の値上がりを保証するものではありません。
ドージコインの今後の見通し
値動き以外に手がかりを求めるなら、資金の入り口の広がりと国内の制度の変化という2つの論点が挙げられます。いずれも海外と日本で進む動きです。
ETFを通じた投資の受け皿の広がり
海外では、証券口座から間接的に投資できる商品が広がってきました。米国では2025年9月にDOGE関連ETFが上場し、11月下旬にはグレースケール・インベストメンツとビットワイズ・アセット・マネジメントの現物ETFがNYSEアーカへ、2026年1月には21シェアーズの現物ETFがナスダックへ上場しました。
ETF(上場投資信託)は、証券口座で株式と同じように売買できる投資信託です。暗号資産を持たずに投資できる道が広がった一方、上場後の資金流入は限定的との指摘もあり、上場が価格の上昇を約束するものではありません。
国内の税制改正による変化
国内では、暗号資産の利益にかかる税金の枠組みが変わろうとしています。売却益は原則として雑所得の総合課税で扱われてきましたが、申告分離課税へ改める改正所得税法が2026年3月31日に成立し、関連する金融商品取引法や資金決済法の改正法も同年7月15日に成立しました。
金融商品取引法等の改正が2027年中に施行された場合、2028年1月1日以後の譲渡益には20.315%の申告分離課税が適用される見通しです。対象となる銘柄の範囲は今後の政令等で定まる部分が残るため、すべての暗号資産に一律で適用されると決まったわけではありません。詳しくは暗号資産の分離課税とは?2028年施行の新税制で解説しています。
ここで挙げた材料は、今後を考える手がかりの一つにとどまります。将来の価格を保証するものではないため、最終的な判断は資金計画やリスク許容度に沿うことになるでしょう。
ドージコインの買い方と始め方
日本国内でドージコインを含む暗号資産を買う場合、金融庁に登録された事業者の口座を使う流れが基本になります。手順は、選ぶ銘柄が変わってもおおむね共通しています。
暗号資産交換業者で口座を開設する
暗号資産を購入する窓口となるのが、金融庁の登録を受けた暗号資産交換業者です。登録の有無は金融庁のサイトで公開されており、口座を開く前に確認できます。
取り扱う銘柄はサービスごとに異なるため、買いたい銘柄が対象に含まれるかを先に調べておくと無駄がありません。開設の流れは、大きく次の4段階に分かれます。
-
1
メールアドレスを登録する
受信できるアドレスでアカウントを作成します。パスワードは使い回しを避けます。
-
2
本人確認の書類を提出する
スマートフォンで本人確認書類のICチップを読み取る方法が主流です。提出後は事業者側で確認が行われます。
-
3
日本円を入金する
本人確認の完了後に入金できます。銀行振込に対応するサービスが多くみられます。
-
4
購入または積立の設定を行う
銘柄を選んで売買します。積立では金額と銘柄を指定すると自動で買い付けが続きます。
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少額から続けやすい仕組みを重視するなら、CoinTradeも選択肢に入ります。事業者が提示する価格で直接売買する販売所の形式のため、注文の板を読まずに購入でき、はじめてでも迷いにくいでしょう。
一定額を定期的に自動で買い付ける積立にも対応し、最低500円から設定できます。ETHやSOLといった主要な銘柄では、預けて報酬を受け取るステーキングも利用できます。口座開設から積立の設定までが1つのアプリで完結する点も、手間を減らしたい人には便利でしょう。
よくある質問
Qドージコインとはどのような暗号資産ですか?
2013年12月に公開された、柴犬の画像ミームをモチーフにした暗号資産です。ライトコインと同系統の技術をもとに送金の速さを重視して設計され、ミームコインの代表格として知られています。
Qドージコインに発行上限はありますか?
発行上限はありません。公開当初は1,000億枚の上限がありましたが、2014年2月に上限を設けない方針が示され、現在も年間で約52億5,600万枚が発行され続けています。
Qドージコインの価格はなぜ大きく動くのですか?
1枚あたりの単価が低く少額でも売買が集まりやすいうえ、利用実績よりSNSでの話題性や著名人の発信が材料になりやすいためです。話題が離れると取引が細り、下落しやすくなります。
Qドージコインを保有するうえでどのようなリスクがありますか?
新規発行が続く設計のため、買う人が増えなければ1枚あたりの価値が薄まりやすい点が挙げられます。値動きの根拠の読みにくさや、自分で保管する場合の秘密鍵の管理も注意点でしょう。
Qドージコインは日本国内でも購入できますか?
国内でも複数の暗号資産交換業者が取り扱っており、金融庁に登録された事業者の口座を開設すれば購入できます。ただし取り扱う銘柄はサービスごとに異なります。
まとめ
- 2013年にジョークとして公開されたミームコインの代表格
- 約1分の承認間隔と発行上限を設けない供給設計が技術面の特徴
- ライトコインとの共同マイニングがネットワークの安全性を支える
- 値動きはSNSでの話題性や著名人の発信に左右されやすい
- 供給増・値動きの根拠の読みにくさ・秘密鍵の管理が主なリスク
- 米国でのETF上場と2028年からの申告分離課税への移行が今後の材料