柴犬のイラストで知られるシバイヌコインは、名前は知っていても中身まではつかみにくいかもしれません。イーサリアム上で発行されたミームコインで、独自の経済圏が築かれてきました。この記事では、仕組みと値動き、リスク、買い方を整理します。
執筆:CoinTradeコラム編集部
※本記事は2026年8月21日時点の情報であり、今後の法改正等により相違が生じることがあります。
シバイヌコインとはどんな暗号資産か
シバイヌコイン(SHIB)は、2020年8月に「Ryoshi(リョウシ)」と名乗る匿名の開発者が公開した暗号資産です。国内では「柴犬コイン」と呼ばれる場面も少なくありません。
先行するドージコイン(DOGE)を意識して作られたミームコインにあたります。技術的な用途よりも話題性から生まれた暗号資産で、公開時点で明確な事業計画が示されていたわけではありません。
技術面では独自のブロックチェーンを持たず、イーサリアム上のトークンとして誕生しました。1単位あたりの価格が小さく、数百円程度でもまとまった枚数を持てます。
シバイヌコインの仕組みと3つのトークン
ミームコインとして始まった一方で、その後は複数の仕組みが積み上げられてきました。トークンの構成、発行量の調整、ネットワークの3点で見ます。
SHIB・LEASH・BONEが担う役割
経済圏を支えるトークンは1種類ではなく、役割の異なる3種類があります。中心は最も広く流通するSHIBで、発行量を絞ったLEASH(リーシュ)と、ネットワーク運営を担うBONE(ボーン)が加わりました。
これらが使われる場が、2021年に公開された分散型取引所「ShibaSwap(シバスワップ)」です。運営会社を介さずプログラムで交換が成立し、預けて報酬を得る機能もあります。
発行枚数の多さとバーンによる調整
1単位あたりの価格が小さいのは、発行当初の総供給量が1,000兆枚という桁違いの規模だったからです。この供給量を調整する手段が、バーン(焼却)と呼ばれる仕組みでした。
バーンは、発行済みのトークンを誰も動かせないアドレスへ送り、流通量を減らす操作を指します。2021年5月には、イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏が、贈られたSHIBのうち約410兆枚をバーンしました。供給量は約589兆枚まで減りましたが、価格の上昇を約束する仕組みではありません。
レイヤー2「Shibarium」の稼働
話題性以外の使いみちを広げる土台が、2023年8月に稼働した独自ネットワーク「Shibarium(シバリウム)」です。イーサリアムのレイヤー2にあたり、外側で取引を処理し手数料を抑えます。
取引手数料の一部をSHIBのバーンに充てる仕組みも導入されました。ネットワークが使われるほど流通量が減る設計で、実用面の機能が後から加わった経緯がうかがえます。
シバイヌコインの価格が動いてきた経緯
価格を動かしてきたのは、技術的な進展よりも話題性でした。著名人のSNSでの発言や大型のバーンが重なった時期に、短期間で水準が切り上がる展開が繰り返されています。
象徴的なのが2021年後半の急騰で、10月28日に1SHIBあたり0.00008845ドルの過去最高値を記録しました。主要な暗号資産交換業者への上場が相次ぎ、買い手が流入した局面です。
その後は同じ水準に戻らないまま推移しています。上昇の理由が需要ではなく注目度にある以上、関心が薄れると下落も速くなりました。
| 時期 | 主な出来事 | 市場で |
|---|---|---|
| 2020年8月 | 匿名の |
ドージコインに |
| 2021年5月 | ブテリン氏が |
流通量の |
| 2021年10月 | 0.00008845ドルの |
主要な交換業者へ |
| 2023年8月 | レイヤー2の |
話題性以外の |
シバイヌコインに伴う主なリスク
最初に押さえたいのが、価格変動の幅の大きさです。2021年10月の最高値から水準を下げた期間が続き、著名人の発言などで短期間に大きく動く場面も見られます。
2点目として、価値の支えがコミュニティの熱量に寄っている点も見逃せません。事業収益に基づく評価がしにくく、注目度が下がれば取引が細り、希望する価格で売れないこともあります。
3点目は、エコシステムの拡大に伴う技術面の事故です。2025年9月にShibariumのブリッジが攻撃を受け、数百万ドル規模の資産が不正に引き出されました。運営側は権限の停止などで対応しました。
自分で保管する場合は、暗号資産を動かすパスワードにあたる秘密鍵の管理が必要です。鍵を失うと取り戻せないため、保管方法の違いは暗号資産ウォレットとは?種類・選び方で整理しています。
話題性を出発点とする暗号資産は、短期間で価格が大きく変わることもあります。過去に急騰した実績が、将来の値上がりを保証するわけではありません。
シバイヌコインの今後を左右する材料
値動き以外の判断材料は、大きく2つに分かれます。経済圏の広がりと、国内の制度の変化です。
エコシステムの拡大と実用化の動き
Shibariumの稼働以降、開発の重心は話題づくりから使いみちへ移ってきました。分散型取引所ShibaSwapやNFTのコレクションに加え、メタバース「SHIB: The Metaverse」やゲームの開発も進められています。
ただし開発チームは2025年末、収益化に届かない取り組みを一時停止する方針を示しました。メタバースとゲームもその対象で、再開時期は未公表です。
実用面の機能が増えれば投機以外の需要が生まれるという指摘もあります。一方でShibarium上の取引は低調で、利用者数の増加に結びつくかは現時点で確定していません。
国内の税制改正による変化
暗号資産の売却益にかかる税金は、申告分離課税へ移行する方向が示されました。これまで原則として雑所得に区分され、総合課税の対象とされてきましたが、これを見直す改正所得税法が2026年3月31日に成立・公布されています。
金融商品取引法などの改正が2027年中に施行されれば、2028年1月1日以降の譲渡益に20.315%の税率が適用される見通しとなりました。詳しくは暗号資産の分離課税とは?2028年施行の新税制で解説しています。
ただし対象は「特定暗号資産」に限られ、範囲は今後の政省令で決まります。シバイヌコインが含まれるかは未確定で、いずれの材料も将来の価格を保証するものではありません。
シバイヌコインの買い方と始め方
シバイヌコインのように国内で取り扱いのある銘柄を買うには、金融庁に登録された暗号資産交換業者の口座が必要です。口座開設から運用開始までの流れを見ていきます。
暗号資産交換業者で口座を開設する
登録を受けた事業者を選ぶことが出発点です。登録の有無は金融庁の業者一覧で確認でき、無登録の海外サービスでは日本の法律の保護が及びません。
手続きはオンラインで完結する形が主流になりました。取扱銘柄は事業者ごとに異なるため、目当ての銘柄があるか先に確かめると安心です。
-
1
メールアドレスを登録する
受信できるアドレスでアカウントを作成し、パスワードは使い回さないものを選びます。
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2
本人確認の書類を提出する
スマートフォンで本人確認書類のICチップを読み取る方法が主流です。提出後は事業者側で確認が行われます。
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3
日本円を入金する
本人確認の完了後に入金でき、無理のない金額から始めても問題ありません。
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4
購入または積立の設定を行う
銘柄と金額を指定して注文します。積立なら設定した頻度で自動的に買い付けが続きます。
CoinTradeで積立や運用を始める
国内のサービスの一例が、暗号資産販売所のCoinTradeです。販売所は利用者どうしの注文を突き合わせるのではなく、事業者が提示する価格で直接売買する形式にあたります。取扱いはBTCやETHなど主要銘柄が中心で、ミームコインは含まれていません。
値動きを気にせず続けたい場合は、一定額を定期的に自動購入する積立も用意されました。最低500円から設定でき、頻度は毎日または毎月(5日・15日・25日)から選ぶ形になりました。
買ったあとの選択肢も広く、預けて報酬を受け取るステーキングや、貴金属に連動するジパングコインのレンディングにも対応しています。口座開設から運用の設定まで1つのアプリで済みます。
よくある質問
Qシバイヌコインとはどのような暗号資産ですか?
2020年8月に匿名の開発者Ryoshiが公開した、イーサリアム上のミームコインです。国内では柴犬コインとも呼ばれ、1単位あたりの価格の小ささから少額でも扱いやすい銘柄です。
Qシバイヌコインの発行枚数はどれくらいですか?
発行当初の総供給量は1,000兆枚と非常に多い水準でした。その後のバーンで現在は約589兆枚まで減りましたが、1枚あたりの価格の小ささは変わりません。
Qシバイヌコインのバーンとはどのような仕組みですか?
発行済みのトークンを誰も動かせないアドレスへ送り、流通量を減らす操作を指します。2021年5月にブテリン氏が約410兆枚を焼却した事例が知られ、Shibarium上の手数料を充てる仕組みもあります。
Qシバイヌコインを保有する際にはどのようなリスクがありますか?
価格変動の幅が大きく、著名人の発言や他のミームコインに連動しやすい点が挙げられます。注目度が下がれば取引が細り、2025年9月にはブリッジへの攻撃も起きました。
Qシバイヌコインは日本国内でも購入できますか?
金融庁に登録された暗号資産交換業者のうち、取り扱いのあるサービスで購入できます。メールアドレスの登録と本人確認を済ませ、日本円を入金してから注文する流れです。
まとめ
- 2020年8月に匿名の開発者が公開した、イーサリアム上のミームコイン
- SHIB・LEASH・BONEの3トークンと当初1,000兆枚の供給量、バーン、レイヤー2のShibariumが仕組みの柱
- 価格は話題性に強く反応し、2021年10月の最高値以降は水準を下げたまま推移
- 価格変動の幅、注目度低下による流動性の細り、ブリッジへの攻撃などがリスク
- 国内では金融庁登録の暗号資産交換業者で購入でき、2028年開始予定の申告分離課税は対象銘柄が未確定