証券会社のランキングで暗号資産関連株式ファンドという名前を見かけても、暗号資産そのものを買う商品なのかは判断がつきません。この記事では、何に投資しているのか、手数料や税金、値動きの実績を解説します。読み終えるころには、自分に合う商品かを整理できます。
執筆:CoinTradeコラム編集部
※本記事は2026年8月20日時点の情報であり、今後の法改正等により相違が生じることがあります。
暗号資産関連株式ファンドの概要と特徴
暗号資産関連株式ファンドは、日本の運用会社アセットマネジメントOneが運用する投資信託で、愛称を「シークレット・コード」といいます。設定は2025年7月31日、償還予定日は2046年7月10日で、決算は年1回です。
名前に反して、このファンドは暗号資産そのものを直接買い付けていません。投資するのは、暗号資産に関連するビジネスで収益を上げる世界の上場企業の株式です。
銘柄は、世界の金融商品取引所に上場する企業を一社ずつ調べるボトムアップ・リサーチで選ばれ、運用指図の一部は米国の運用会社であるヴォヤ・インベストメント・マネジメント・カンパニー・エルエルシーに委託されています。為替ヘッジは原則として行われません。為替レートの動きも、投資信託の1万口あたりの値段である基準価額に影響します。
暗号資産関連株式ファンドの投資対象
暗号資産に関連するビジネスが指す範囲は広く設定されています。売買を仲介する会社も決済インフラを支える会社も含まれ、収益源は一様ではありません。
投資先となる6つのビジネス領域
このファンドは、暗号資産に関連するビジネスを6つの領域に分けています。運用会社が示す分類は、交換所、マイニング(採掘)、証券取引所、受託業務、資産運用会社、決済・送金の6つです。
組み入れる企業の規模は小型株から超大型株までで、特定の規模には絞り込まれていません。運用会社は代表例として、採掘事業のマラ・ホールディングスや取引プラットフォームのロビンフッド・マーケッツを紹介しています。実際に組み入れられる銘柄を示すものではありません。
暗号資産関連技術の市場規模が2023年から2032年にかけて約55倍に拡大するという予想も、調査会社ポラリス・マーケット・リサーチの推計をもとに2023年12月時点の見通しとして示されました。予想の前提はその後の市場環境で変わりえます。
暗号資産そのものとの値動きの関係
基準価額は暗号資産の価格と1対1で連動する仕組みにはなっていません。投資先企業の多くは暗号資産の取引量や市況で業績が変わるため、株価も相場に左右されます。
保有しているのは企業の株式にすぎません。企業ごとの業績や株式市場全体の地合いといった要因も基準価額を動かします。取引できる時間や価格の決まり方にも、次の表のような違いがあります。
| 観点 | 暗号資産関連株式ファンド | 暗号資産の |
|---|---|---|
| 投資する対象 | 関連ビジネスを |
暗号資産その |
| 値動きの |
企業業績 |
暗号資産の |
| 価格が |
1日1回 | 原則24時間365日 |
暗号資産関連株式ファンドの手数料と税金
投資信託のコストは、買うとき、持っている間、解約するときに分かれます。利益にかかる税金の扱いも、暗号資産の現物とは同じではありません。
購入時と保有中にかかるコスト
2026年8月時点で、購入時手数料は上限3.3%(税込)、保有中の実質的な運用管理費用は年率2.013%(税込)程度です。解約時には0.1%の信託財産留保額も差し引かれる点を見落とせません。
運用管理費用は信託報酬とも呼ばれ、保有している限り毎日差し引かれます。テーマに沿って企業を選ぶアクティブ運用型のため、インデックス型より水準は高めです。実際の負担は販売会社ごとに異なり、0円の会社もあるため注文前に確認しておきましょう。
利益にかかる税金とNISAの扱い
投資信託の売却益や分配金には、申告分離課税として20.315%の税率が適用されます。内訳は所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%で、NISAの成長投資枠内なら課税されません。
一方、暗号資産の現物取引の利益は2026年8月時点では雑所得として総合課税の対象で、所得が大きいほど税率も上がります。令和8年度の税制改正では、暗号資産の所得を申告分離課税とする方向が示されました。
改正所得税法は2026年3月に成立し、適用開始は2028年1月が有力と見込まれています。詳しくは暗号資産の分離課税と2028年施行の新税制で解説しています。
暗号資産の税制は改正の途中段階にあります。申告の際は国税庁の最新情報や専門家に確認しておくと安心です。
暗号資産関連株式ファンドの実績とリスク
基準価額は2026年8月18日時点で12,765円です。純資産総額は約226億円で、直近1年間のトータルリターンは2026年7月末時点で約29.11%です(※1)。2026年7月10日の決算では分配金が0円でした。
一方で、値動きの幅は小さくありません。設定来の高値は2025年10月16日の16,234円、安値は2025年8月4日の9,151円でした。直近1年間の標準偏差(値動きのブレの大きさ)は約57.92%と、世界株式のインデックス型を大きく上回ります。
変動が大きい背景には、投資先がテーマに絞られる点、小型株を含む点、為替ヘッジを行わない点があるでしょう。設定が2025年7月と新しく、相場が大きく下落した局面での値動きはまだ検証されていません。投資の判断は、それぞれの資産状況と許容できるリスクの範囲によって変わります。
過去の運用実績は将来の成果を保証しません。元本保証も利回り保証もなく、購入時の金額を下回ることもあります。
暗号資産関連株式ファンドの始め方と選択肢
暗号資産関連株式ファンドは証券会社を通じて購入する投資信託で、手続きはほかの投資信託と変わりません。値動きの大きい商品では購入時期を分ける考え方が使われ、暗号資産の積立でも同じ発想を解説しています。
証券会社を通じて購入する流れ
購入までの流れは、証券会社に口座を開き、日本円を入金して銘柄を選ぶ順序になります。注文時には金額または口数を指定し、NISA口座か課税口座かを選びます。
注文前には、仕組みや費用、想定されるリスクをまとめた交付目論見書に目を通しておきましょう。購入時手数料は販売会社ごとに設定されるため、どこで買っても同じ金額とは限りません。
暗号資産を直接保有するという方法
暗号資産の値動きを直接とらえたい場合は、暗号資産交換業者で現物を保有する方法があります。このファンドは暗号資産そのものを保有していません。
日本では、金融庁に登録した暗号資産交換業者を通じて購入します。少額から購入でき、購入後は事業者に預けるか自分で保管するかも選べます。
CoinTradeで積立を始める手順
暗号資産の現物を扱うサービスの一つが、売買から運用まで1つのアプリで完結するCoinTradeです。売買手数料は購入と売却のどちらも0円で、口座開設や口座維持にも費用はかかりません。
販売所方式のため、買値と売値の差であるスプレッドが実質的なコストです。売買のタイミングに不安がある場合は、CoinTradeの積立サービスで一定額を自動購入できます。
買って置いておくだけの使い方に限られません。ETHなどのステーキングや、貴金属に連動するコインのレンディングにも対応しています。口座開設から積立の設定までは、次の4ステップで進みます。
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1
メールアドレスを登録する
受信できるメールアドレスで登録します。パスワードは使い回さないものを選びます。
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2
本人確認の書類を提出する
スマートフォンで本人確認書類のICチップを読み取り、提出します。提出後は事業者側で確認が行われます。
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3
日本円で購入資金を入金する
本人確認が完了すると入金でき、購入に使う資金を用意します。
-
4
積立の設定を行う
購入金額と対象の銘柄を指定すると、以降は自動で買い付けが続きます。
よくある質問
Q暗号資産関連株式ファンドは暗号資産そのものに投資しているのですか?
暗号資産そのものは保有していません。投資対象は、関連ビジネスを行う世界の上場企業の株式です。相場と同じ方向に動きやすい一方、1対1で連動する仕組みではありません。
Q暗号資産関連株式ファンドはNISAで購入できますか?
NISAの成長投資枠の対象商品で、非課税の枠内で購入できます。売却益や分配金にかかる20.315%の税金が、その範囲ではかかりません。取り扱いは証券会社ごとに異なります。
Q暗号資産関連株式ファンドの手数料はどのくらいかかりますか?
2026年8月時点で、購入時手数料は上限3.3%(税込)、保有中の運用管理費用は年率2.013%(税込)程度です。解約時には0.1%の信託財産留保額も差し引かれます。購入時手数料は0円の会社もあるため、交付目論見書で確認しておきましょう。
Q暗号資産関連株式ファンドと暗号資産の現物では税金の扱いが違うのですか?
投資信託と現物では、税金の仕組みが異なります。投資信託の売却益は申告分離課税で税率20.315%、現物の利益は2026年8月時点では雑所得として総合課税の対象です。令和8年度の税制改正では分離課税を導入する方向が示されました。
Q暗号資産関連株式ファンド以外に暗号資産に関連する投資信託はありますか?
インベスコ 世界ブロックチェーン株式ファンドやグローバル・フィンテック株式ファンドがあります。いずれも株式に投資する商品で、投資先や手数料の水準は異なります。
まとめ
- アセットマネジメントOneが2025年7月に設定した投資信託(愛称シークレット・コード)
- 暗号資産そのものではなく、関連ビジネスを行う上場企業の株式に投資する商品
- 投資先は交換所・マイニング・決済送金など6つの領域にわたる
- 購入時手数料は上限3.3%、運用管理費用は年率2.013%程度と高め
- 売却益は申告分離課税20.315%で、総合課税である暗号資産の現物とは扱いが異なる
- 標準偏差は約57.92%と値動きが大きく、運用実績の期間もまだ短い
※1 基準価額と純資産総額は2026年8月18日、リターンと標準偏差は2026年7月末時点の情報です。最新情報は運用会社の公式サイトでご確認ください。